環境活動グループが国立美術館で器物損壊 「言葉ではなく行動の時」と叫びながら…

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イギリスの環境活動グループ『Just Stop Oil』のメンバーが、美術館の油絵を保護しているガラスを割る暴動に出た。この出来事を、『Dailymail』『BBC』が伝えた。

2022年に発足した化石燃料に反対する環境活動グループ『Just Stop Oil』のメンバーが、イギリス・ロンドンのナショナル・ギャラリーで暴動を起こした。
『Just Stop Oil』のTシャツを着た2人の若者が、スペイン人芸術家のディエゴ・ベラスケスが描いた17世紀の油絵の保護ガラスを、ハンマーで叩き割ったのだ。2人は「言葉ではなく行動の時だ」と叫びながら、怒りを爆発させていたという。
同ギャラリーは、2人がガラスを叩き出すと入場者を避難させた。通報からほどなくして警察が到着し、2人は器物損壊の罪で逮捕されている。

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ナショナル・ギャラリーで事件が起こっていた時、ロンドン郊外の主要官庁が立ち並ぶエリアでも、40人ほどの『Just Stop Oil』メンバーが抗議活動を決行。ここにいたメンバーも、警察に拘束されたという。
『Just Stop Oil』は、イギリス政府が化石燃料をこれ以上許可しないよう抗議する活動家らの集まりだ。「非暴力の市民抵抗」と称した抗議活動を、政府が化石燃料停止を決定するまで行うとしている。
昨年は同グループにより、ナショナル・ギャラリーに展示されているゴッホの『ひまわり』にトマトスープを投げつけた事件や、ミュージカル『レ・ミゼラブル』公演を阻止する事件が起こった。他にも、ウィンブルドン選手権や世界カヌー選手権の中止を余儀なくさせた妨害もあった。

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同グループが抗議活動として道路を封鎖する行為は、犯罪にあたるという。警察庁の調べでは、今年4月以降にロンドンで行われた抗議活動は515回にもおよび、2万3,500人の警察官を動員。770万ポンド(約1億1,500万円)もの費用が費やされているという。
また同期間で、ロンドンの地元警察は270人以上を逮捕している。助言官は「これは抗議ではなく、犯罪であり両者には違いがある」と述べている。
同グループの活動資金は、気候緊急基金(Climate Emergency Fund)や気候変動を懸念する個人らの寄付で成り立っているのだという。