伊集院静さんは「立教に来なさいよ」長嶋茂雄さんに誘われ立大野球部入部、松井秀喜氏と20年以上交流

直木賞作家の伊集院静(いじゅういん・しずか、本名・西山忠来=にしやま・ただき)さんが24日、肝内胆管がんのため死去した。73歳だった。伊集院さんは今年10月に肝内胆管がんの治療のために執筆活動を休止すると発表。復帰に向けて懸命な闘病を続けていたが、帰らぬ人となった。通夜・告別式は近親者で行い、しのぶ会の開催は未定という。
青春時代に野球部で白球を追っていた伊集院さんは、野球に造詣が深く、スター選手との交流もあった。
進路を決める高校3年時、実の姉が巨人の高橋明投手と結婚したことから後楽園球場に試合を見に行ったところ、当時大スターだった長嶋茂雄(現・巨人軍終身名誉監督)から「(母校の)立教に来なさいよ」と誘われ立大の野球部に入部。新人戦では4番を打つなど活躍したが、ひじの故障で選手生命を絶たれた。
作家となってからは巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)との20年以上にわたる交流で知られた。99年のオフに雑誌の対談をきっかけに親交が始まり、ヤンキース移籍後も何度もニューヨークに出かけた。07年には松井氏について書いた英語本「HIDEKI MATSUI」(日本語版は「MODESTY 松井秀喜 つつしみ深い生き方」)を刊行し、そろって会見に出席したこともあった。