ちばてつや「君も逝ってしまったのか」「もう…体中の力が抜けていくよ」 松本零士さんを追悼

『銀河鉄道999』などで知られる、漫画家の松本零士さんの訃報が日本中をかけめぐった2023年2月20日。
同日、松本さんと親交が深かった漫画家の、ちばてつやさんが、自身のウェブサイトを通じて追悼のコメントを発表しました。
松本零士さんが高校を卒業して北九州の小倉から上京したばかりのツメエリ姿、当時19歳の彼と出会って60年以上が経ちました。
ワシもデビューした翌年の18歳。
同じマンガ家の卵、トシが近いせいもあって意気投合、本郷三丁目にあった西陽差し込む4畳半の彼の下宿にはよく遊びに行ったものです。
二人ともまだ稼ぎも少なく満足に食べられなくてね。
松本さんはよく「座布団のようなビフテキを食べたい!」なんて言いながらマンガを描いていました。
二人そろって締め切りに追われ、同じ旅館にカンヅメにされて一緒に机を並べて仕事をしたものです。
当時からワシは遅筆だったので、先に原稿を終わらせた彼に手伝ってもらうこともありました。
忙しい盛りの40歳の頃に、一緒に世界旅行にも行きました。
その時に訪れたアマゾン川やマチュピチュの遺跡などはいちばんの思い出です。
コロナ禍もあってしばらく会う機会もなく、ぼんやりと心配はしていたのですがまさか・・・言葉もありません。
ここ数年、親しいマンガ家仲間が次々と旅立って淋しい思いをしていたのに、君も逝ってしまったのか。
もう・・・体中の力が抜けていくよ。
ちばてつや
ちばてつやホームページ ーより引用
日本の漫画界をけん引してきた、松本さんとちばさん。親友を失ったちばさんの悲痛な思いがひしひしと伝わってくる追悼文に、改めて松本さんとの別れを惜しむ声が寄せられています。
・さびしい気持ちでいっぱいです…。
・コメントの端々から2人の仲のよさを感じて、涙腺がゆるむ。
・高齢とはいえ、やっぱりつらいものがあるよな…。
松本さんのご冥福をお祈りいたします。
[文・構成/grape編集部]