「普段目にしているものの見方を少し変えたら、まったく違って見えた…」
このような経験がある人もいるのではないでしょうか。
美術家の、ゆり(@sugiura16738120)さんが作り出した『アート』は、まさにそんなきっかけから生まれたものでした。
ゆりさんは、2023年2月8日に、制作した作品をTwitterに投稿。
7万件もの『いいね』が寄せられた、ゆりさんの『アート作品』はこちらです。
風呂の浴槽に張り付いた髪の毛で絵を描いたもの pic.twitter.com/FImKbR6sfI
ゆりさんが制作したのは、『入浴している女性』のイラスト。
やさしいタッチのイラストですが、なんとペンで描かれたものではなく、髪の毛で作られた『髪の毛アート』なのです!
ゆりさんの作品には、たくさんのコメントが寄せられました。
・革命的!これはマネできない!
・上手すぎ!その才能が欲しいです!
・センスありすぎ。すごいや。
・これはなかなか面白い発想だな。『髪絵師』ってか。
着眼点が素敵なゆりさんの作品が話題になったのは、2023年2月8日に投稿されたツイートでした。
ですが、実は、この作品は2014年に制作されたものの1つだったのです。
当時も話題になり、制作から9年の時を経て、再び注目を集めた『髪の毛アート』は、どのような経緯で生まれたのでしょうか。
制作の様子や反響について、ゆりさんに話をうかがいました。
――着想のきっかけは。
制作当時、髪の毛が傷んでおり、抜け毛や切れ毛が多くありました。
普段からお風呂で考え事をするのが習慣になっていたのですが、ある日長風呂をしながら浴槽に張り付いた抜けた髪の毛を指で動かして遊んでいたら、それで絵が描けることに気がつきました。
それから、その日に抜けた髪の毛で、その日考えたことの絵を描くことにしました。
――制作時、苦労した点は。
浴槽の水滴で髪の毛がくっついているため、浴槽が乾くと髪の毛が落ちてしまいます。
また、時間とともに毛のうねり方も変化するため早く仕上げねばならないことが大変でした。
――2014年の発表当時と、2023年のTwitterでの公開、それぞれの反響は。
2014年の制作当時、私は大学生でこの作品は卒業制作で発表したものでした。
それから展覧会に出展したり、テレビなどのメディアで扱っていただく機会もあったため、当時から面白く思っていただけている実感はありました。
ただ9年経って、今こうして自身のSNSで発信して、改めて多くの方に見ていただき、よりたくさんのご感想をいただいたことに大変驚き、感動いたしました。
今後もまた、いつ見ても面白いと思っていただける作品を作れるように邁進いたします。
日常の習慣から1歩離れて、見つめなおした先に新たな世界を見た、ゆりさん。
少し視点を変えてみれば、みなさんの日常からも、『アート』が生まれるきっかけが見つかるかもしれませんね…!
[文・構成/grape編集部]