「アホかお前は」などの発言も 病院長がパワハラで停職1か月 志摩市民病院で懲戒処分 元事務長は異動希望を認められず自ら退職

三重県の志摩市民病院の病院長が、当時の事務長の女性にパワハラを行ったとして、懲戒処分を受けた問題。被害を受けた事務長が録音した音声には「あほかお前は」など、侮辱するような言葉が記録されていました。
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(志摩市民病院・江角悠太病院長)「支出抑えるって違うところだろ。あほかお前は」これは志摩市民病院の江角悠太(えすみ・ゆうた)病院長が、2019年に当時の事務長の女性に対し、パワハラ発言をしたとみられる音声。
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(志摩市民病院・江角悠太病院長)「あなたはただの事務長なんだから、あなたが決めるな。あなたは方針を決められない人だ」江角病院長は、元事務長の女性との話し合いの中で、強い口調で…(志摩市民病院・江角悠太病院長)「あなたと私がコミュニケーションができていないと、この病院がダメになるんですよ。あなたが自分の悪い所、自分の欠点を見極めて改善してほしい。僕もそれをやろうとしているので、その提案なんです」
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江角病院長にもコミュニケーションは大事だという認識はあったと思われる発言内容ですが、元事務長の受け止めは…(パワハラを受けた元事務長)「いろいろと人格否定されるようなことが退職する前には酷くなってきた気がして、自分に自信がなくなってきた」元事務長はその後、異動の希望を出しました。しかし、認められず、間もなくして病院を自ら退職することに。
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志摩市は、音声データにもあった発言などをパワーハラスメントと認定し、江角病院長を11月17日付けで停職1か月の懲戒処分に。しかし、元事務長は「江角病院長によるパワハラを受けたのは、自分だけではない」と訴えます。
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(パワハラを受けた元事務長)「ほかの方が叱責されたり、暴言を吐かれたりというところを現場として見ている。私1人が認定されたことは不満に思っている」志摩市民病院を巡っては、志摩市が去年4月に行った全職員135人に対するアンケート調査の結果、江角病院長からに限らず、ハラスメント行為を上司から受けた恐れのある職員が30人にのぼったことが、ことし9月の市議会の一般質問で明らかになっていました。
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志摩市は、そのアンケートの中で記名があった7人について直接、聞き取りを行ったものの、7人がいずれも詳細な調査を望まなかったとして、市としてこれ以上の調査を行う予定はないとしています。志摩市の橋爪政吉市長は、29日の定例会見で「病院長には猛省を促すとともに、市民病院の職場環境の整備に努める」と話しました。(志摩市・橋爪政吉市長)「職場環境が改善されることによって、市民の方が納得していただけるような地域医療を提供できるように、我々が努力していくことが大事だと思っている」
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命を預かる病院で穏やかならぬ出来事。地域医療の中核をになう病院の信頼は、一刻も早く取り戻さなければなりません。
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