駐日韓国大使 曽我ひとみさんと面会「日韓協力して拉致問題に取り組むべき」 拉致現場も視察【新潟】

駐日韓国大使が11月30日、拉致被害者の曽我ひとみさんと面会しました。新潟市と佐渡市の拉致現場の視察も行った大使は「拉致問題の解決には日韓が力を合わせるべき」という考えを示しました。

【松村道子キャスター】
「ユン大使が寄居中学校に姿を見せました。非常に冷たい風が吹く中、これから横田めぐみさんの足取りをたどります」

46年前の11月15日、中学校からの帰宅途中に横田めぐみさんが拉致された現場を視察したのは、駐日韓国大使館のユン・ドクミン特命全権大使です。

韓国大使館からの申し出で実現した今回の視察。

去年、めぐみさんの母・早紀江さんなど家族とも面会しているユン大使は、県職員の説明を受けながら、めぐみさんの自宅があった場所まで歩いて回りました。

【松村道子キャスター】
「めぐみさんが友人と別れ、一人になった交差点。ここでは時間をとって、ゆっくりと説明を受けています」

【駐日韓国大使館 ユン・ドクミン特命全権大使】
「こんな静かな住宅街で、拉致が起こるなんて想像もできなかった。本当に幸せな家族を襲った出来事に関しては怒りを感じている」

その後、佐渡に渡ったユン大使は、45年前に曽我さん母娘が拉致された現場を視察したあと、曽我ひとみさんと面会。

曽我さんが韓国の大使と会うのは、今回が初めてです。

【駐日韓国大使館 ユン・ドクミン特命全権大使】
「私、大使として、着任してから拉致問題について何かできることはないかと思ってきたし、特に曽我さんには、ぜひお会いしたいと思っていた。お目にかかることができうれしい」

面会は約30分にわたって行われ、曽我さんは自身の拉致に関するこれまでの経緯を伝えたということです。

【駐日韓国大使館 ユン・ドクミン特命全権大使】
「韓国にも、たくさん拉致問題があるので、韓国が日本の拉致問題に支援するだけではなく、むしろ韓国と日本が力を合わせて、一緒に協力しながら拉致問題・人権問題に取り組むべきではないか、それを今、模索しようとしている」

【曽我ひとみさん】
「(日韓で)色んな知恵を出し合いながら、一日も早く、この問題が解決できれば一番いいと思う」

ユン大使は、また「拉致問題は人道的な問題であり、ミサイル発射といった北朝鮮の軍事的な問題とは別に、日韓が協力して、もっと力を入れていくべき」と話しました。