中尾彬さん愛蔵の作品託す 木更津市へ、PR大使継続 「久しぶりに帰ってくるとほっとする」

木更津市出身の俳優、中尾彬さん(81)が、文化・芸術振興のためにと、美術作品38点を市に寄贈した。また、人気ロックバンド「氣志團」のボーカル兼リーダーの綾小路翔さんとともに木更津PR大使の4期目を担うことになった。
寄贈されたのは、中尾さんが30~40年前から収集し、愛蔵してきた作品。梅原龍三郎、三岸節子、マチスのリトグラフのほか、藤田嗣治による絵皿も。自身が描いたヨーロッパの風景の絵3点も含めて市に贈り、「自分に描けない世界の絵が自然と集まった。『終活』をしているから、みなさんに見てもらった方がいい」と活用を託した。
PR大使は2017年11月に新設され、中尾さんと綾小路さんが3期6年間にわたって務めてきた。2年の任期満了に伴い、引き続き2人の就任が決まった。
委嘱状交付式で中尾さんは「ちょっと長すぎるかなと思ったけど引き受けたからには懸命にやる。要望があれば何でも応えたい」と4期目に意欲を見せ、「久しぶりに帰ってくるとほっとする。街が明るくなった」とふるさとについて語った。綾小路さんはスケジュールの都合で欠席した。
中尾さんは電子地域通貨「アクアコイン」の決済音にも声で登場し、子どもたちから好評。渡辺芳邦市長は「いろいろな取り組みの中で木更津発展に向けて進めるので、ご協力をお願いしたい」と期待した。