警察官ら9人を書類送検 勾留中の男性死亡で 業務上過失致死などの疑い 警察署長は減給 愛知県警本部長「ご遺族に喪心からお悔やみ申し上げる」

去年12月、愛知県警の岡崎警察署の留置場で勾留されていた男性が死亡した事件で、警察は男性を蹴るなどした岡崎警察署の警察官ら9人を業務上過失致死などの疑いで書類送検しました。
愛知県警は1日付けで、岡崎警察署の警察官8人と定年退職している警察官1人の合わせて9人を業務上過失致死や特別公務員暴行陵虐、虚偽有印公文書作成の疑いで書類送検しました。
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岡崎警察署では去年12月、留置場で公務執行妨害の疑いで逮捕・勾留されていた当時43歳の男性が死亡しました。警察は、男性の死因を腎不全としています。
逮捕後、男性が暴れるなどしたため、警察は約140時間、ベルト状の手錠や縄などで男性を拘束。その際、46歳の警部や38歳の巡査部長が男性を蹴るなどした疑いがあるということです。さらに別の警察官も関与して、男性には精神疾患や糖尿病の持病があり著しく衰弱しているのに適切な医療的措置を行わなかったり「医師の意見を聞いた」などと報告資料を改ざんした疑いがあることが明らかになりました。
CBC
愛知県警などはこのほか、岡崎警察署の署長ら11人を懲戒処分としました。このうち署長は慢性的に留置場の管理が不徹底だったとして減給10分の1(3か月)、また男性に暴行を加えた46歳の警部は停職3か月、38歳の巡査部長が減給10分の1(1か月)などとなっています。署長と46歳の警部は1日付けで、依願退職したということです。このほか、県警本部・留置管理課の課長ら16人に本部長注意を行いました。
(愛知県警の鎌田徹郎本部長コメント)「昨年12月に岡崎警察署の留置施設でお亡くなりになられた男性のご冥福を改めてお祈りするとともに、ご遺族には喪心からお悔やみを申し上げます。留置施設は、逃走及び罪証の隠滅を防止し、ち密な捜査を遂げるために人を拘束しておくための施設であって、被留置者を適切に処遇することは、留置施設運営上の基本であるにもかかわらず、刑事事件として立件されたものも含め不適切な処遇が継続して、尊い命が失われたという重大な結果を生じさせてしまったことを、お亡くなりになられた男性、ご遺族、県民の皆様に深くお詫び申し上げます」
警察庁は1日付けで全国の警察に対して、留置管理の徹底を求める再発防止策を通達したということです。