先月から徐々に増えてきているそう。
フィリピン沿岸警備隊は2023年12月3日、南シナ海の牛軛礁(フィリピン名ジュリアン・フェリペ礁)に135隻以上の中国船が係留されていたとする写真を公表しました。 当局が、中国船の集結を確認したのは11月13日のこと。当初は111隻だったものの、その後125隻に増加し、12月3日現在ではさらに増えて135隻以上にまでなったといいます。 フィリピン沿岸警備隊は、これら中国船を海上民兵(Chinese Maritime Militia:CMM)であるとしており、警戒監視のために複数の巡視船艇を当該海域へ派遣、常に記録を採っているとのこと。また、無線などを用いて呼びかけを行っているものの、応答はないそうです。
フィリピン激怒!? 南シナ海に“中国の民兵船135隻以上が無…の画像はこちら >>フィリピン沿岸警備隊が撮影した牛軛礁に大量係留された中国船の様子(画像:フィリピン沿岸警備隊)。
牛軛礁とは、フィリピン、中国(中華人民共和国)、台湾(中華民国)、ベトナム、マレーシア、ブルネイの6か国・地域が領有権を主張している南沙諸島(英名スプラトリー諸島)の中で最大の環礁です。 そういった場所であるため、たびたびトラブルが起きており、2021年3月には中国船220隻が牛軛礁に係留されていたとして、今回と同様にフィリピン沿岸警備隊が写真を公表しています。
なお、今回の中国船の大量係留に関して、フィリピン政府は改めて中国に抗議するとともに、自国の沿岸警備隊は法律と規則を遵守しつつ、国際的な海洋条約ならびにそれに類する国連決議にしたがって、南シナ海(フィリピン名は西フィリピン海)における自国の領有権、主権を守り、海洋の安全性や環境・資源の確保を維持するとしています。