110年の歴史を味わう! 森永製菓「TAICHIRO MORINAGA」の逸品にかける想いとは

森永製菓の創業者の名を冠した「TAICHIRO MORINAGA」は、森永ミルクキャラメル誕生110周年記念商品として「TAICHIRO MORINAGA キャラメルバウム」など3製品を販売している。各製品のこだわりと、ブランドにかける想いを森永製菓に聞いてみた。

○細部までこだわりぬいた「TAICHIRO MORINAGA キャラメルバウム」

森永製菓といえば「森永ミルクキャラメル」を真っ先に思い浮かべる方は多いだろう。2023年は、実は森永ミルクキャラメルが誕生してから110周年。そんな創業者の想いを受け継ぐ逸品として2023年4月26日に発売されたのが、「TAICHIRO MORINAGA キャラメルバウム」だ。

ベースとなるのは、創業より培ってきたキャラメル技術で作ったビターでコクのあるキャラメル味だ。そのままでは酸味が出るため、ここにオレンジピールペーストを加え、後味の良いスッキリとした味わいに仕立てたという。また、粒度が細かく、にがりが多い宮古島の雪塩を使用し、味を引き締めている。

飲み物がなくても食べられる、ふんわりとしながらしっとりした食感も特長のひとつ。小麦の粒度が細かく、グルテンを抑える性質を持っている国産小麦粉、兵庫県産「宝笠異人館」を使用し、ふわっとした口どけを実現。これを直火と遠赤外線で一気に焼き上げることで、ふんわりとしっとりを両立させた。

TAICHIRO MORINAGAの商品開発を担当している小野隆氏は、「森永ミルクキャラメルの原料を使いつつ、大人でも楽しめるようビター感を増しました。キャラメルの香りに注目して召し上がっていただければうれしいです」とアピールする。
○みんな大好き「森永ミルクキャラメル」の歴史

森永製菓の創業者である森永太一郎氏がキャラメルのバラ売り・量り売り販売を始めたのは1899年。当時の日本にはまだキャラメルがなかったため、売れ行きは決して良いものではなかった。

しかし同氏は「日本の子どもたちに栄養価の高いお菓子を届けたい」と粘り強く販売を続け、1914年に現在と同じサック入りの「森永ミルクキャラメル」を発売。これが大ヒットし、いまにいたるブランドを確立する。

○森永太一郎の名を冠した「TAICHIRO MORINAGA」

「TAICHIRO MORINAGA」は、そんな森永太一郎の名を冠した森永製菓のコンセプトブランド。2016年に立ち上げられ、東京駅や渋谷、神戸などに期間限定ショップを出店していた。だが、2020年の新型コロナウイルス感染症流行により客足は激減し、店舗は縮小。結果として2021年8月に全店舗が閉店することになる。

TAICHIO MORINAGAの事業戦略を担当している松崎慎也氏は「期間限定ショップの反省点は、森永製菓のこだわりや商品のストーリーを伝え切れていなかったことです。“TAICHIRO MORINAGA = 森永製菓”という認識を確立することができませんでした」と語る。

しかしTAICHIRO MORINAGAの閉店を惜しむ声、そして復活を願う声は想像以上に大きかった。これを受け、森永製菓は2022年1月から復活に向けて動き出す。再起の場として選んだのは「森永ダイレクトストア」(通信販売)だ。顧客と直接繋がることができる森永ダイレクトストアの利点を活かし、お菓子を楽しむ特別な時間を届けることを目指している。

○広がりを見せる「をかし」な体験

「TAICHIRO MORINAGA」の店舗では主にお土産用として購入されていたそうだが、森永製菓が実施したアンケートによると、森永ダイレクトストアでは約70%の方が自分用に購入しているという。森永製菓のブランドであることを知り、自分でその味を楽しみたいと考えたユーザーは多かったのかもしれない。

「TAICHIRO MORINAGA キャラメルバウム」の人気を受け、通販限定商品第2弾となる「TAICHIRO MORINAGA 焦がしキャラメルフィナンシェ」も9月1日に発売された。一般的なフィナンシェよりも厚い生地をしっかりと焼き込み、コク深いキャラメルの味を引き出しているという。

同時に、「TAICHIRO MORINAGA」の味をさらに引き出すオリジナルブレンドコーヒーも販売開始。神戸の老舗珈琲店「萩原珈琲」がTAICHIRO MORINAGAのためにブレンドした「かおりブレンド」「まるみブレンド」「うまみブレンド」3種が、「萩原珈琲ベストセレクト3種」として提供されている。ぜひペアリングの世界を楽しんでほしい。

森永製菓は「お菓子を超える、『をかし』な体験」を届けるべく、100年以上にわたって菓子作りの技術を磨き上げてきた。創業者の名を冠した「TAICHIRO MORINAGA」には、そんな森永の想いが込められている。