「町長が怒鳴りながら机を強く蹴り上げた」との行政文書 ハラスメント問題で議場に町長がいない異常事態

愛知県東郷町の井俣憲治(いまた けんじ)町長が、職員に対してパワハラやセクハラとみられる言動をしていた問題で、「町長が怒鳴りながら机を2度強く蹴り上げた」などと書かれていた行政文書があることがわかりました。
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12月1日から始まった東郷町の定例議会。しかし、騒動の渦中にいる井俣憲治町長の姿はありません。(東郷町・井俣憲治町長)「お前ぐらいだって そんなあほ。ばかじゃねえか」
CBC
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井俣町長を巡っては11月、職員に対してパワハラやセクハラとみられる言動を繰り返していたことが明らかに。町議会の議長が「職員保護」を理由に、町長に役場への登庁を控えるよう要望書を提出。これに応じた町長は、必要な場合を除き、議場に立ち入らない方針を示していました。
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(東郷町・井俣憲治町長)「『あたりが強い』という言葉の意味は、不明確で主観的ですが、職員の間ではとまどいもあったかと思います」6日、井俣町長は議員からの要望でハラスメントについて答弁しましたが…(水川淳議員)「一般質問の途中ですが、議事進行中に発言を求めます。緊急性があります。職員の心の安寧を求める議員一同、共通の理解が得られると思うので、議長の方から退席を促すことも1つの考えだと思う」
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本会議から、幹部を除くほとんどの職員が退席するという事態に。町長自身も答弁を終えると席を外し、議場はガランとしていました。そして、7日も8日も、5人の議員からハラスメントの質問は出たものの、町長への答弁要求はされず、副町長が代わりに答えました。客観的には議場から閉め出されたようにも見える井俣町長。議場にいない町長はいったいどこで何をしていたのか、直接聞くと…(東郷町・井俣憲治町長)「町長室で一般質問を拝聴しながら、住民からの要望などに目を通すなど業務を遂行している」
その一方で、CBCテレビが東郷町へ情報公開請求したところ「説明に納得されない町長が机を2度強く蹴り上げる事例がありました」と記録された、行政文書があることが新たにわかりました。
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文書には、おととし、職員2人が町長室で井俣町長に業務の説明をした際、町長が「お前は俺の言っとる意味が分かって答えとるんか」と怒鳴りながら、机を2度強く蹴り上げたと書かれていました。これについて井俣町長は…(井俣町長)「『話はもういいです』ということで、止めたつもりですが、相手方がどう感じたかが重要ということで、配慮ができていなかった。大変反省しております」
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一方、この文書を書いた職員にも取材すると、「本当に怖かった。他の部署の人が同じ目に合わないようにと文書を作成した。このシーンが夢に出てくることが半年くらい続いた。ほかの町がうらやましいです」と話しました。ごたごた続きの東郷町…町の人は、きょう。(東郷町民)「恥ずかしい、町民として。辞めてほしい」「町の運営に不満があるわけではないので(町長を)続けるならちゃんとやってほしいと思う。話し合って解決すること場が議会だと思うので『どっちかが出なければいい』というのはちがう。異常な状態だと思う」
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東郷町は来年1月にも第三者委員会を発足させ、井俣町長のハラスメントについて調査する方針です。そして、町長は年度内に提出される見込みの報告書を受けて、自身の進退を判断するとしています。(荒川栞記者)「町長不在の中終わった一般質問。町民からは町長に追及すべきと厳しい声も上がります。町民の未来のための定例議会。町長不在で本当によかったのか疑問が残ります」
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