【速報】富津4人死傷事故 当時高校生の女に懲役8年 千葉地裁判決 国道465号を時速94キロ以上、カーブ曲がりきれず

富津市の国道で時速94キロ超で車を運転して横転させ、10代の男女3人を死亡させたとして、危険運転致死の罪に問われた当時高校3年だった無職の女(19)=同市=の裁判員裁判の判決公判が8日、千葉地裁で開かれ、福家康史裁判長は「3人の尊い命が失われた結果は極めて重大」として、懲役8年(求刑懲役12年)を言い渡した。
福家裁判長は判決で「10代で未来を奪われた被害者の無念さは計り知れず、金銭的な補償も不十分」と指弾。女は知能指数が平均より低い「境界知能」だったとする弁護側の主張は、「事故に大きな影響を与えたとはいえない」として退けた。
一方、友人らと危険な運転を繰り返す中で女の感覚がまひしていったと考えられるとし、「当時18歳で精神的に未熟だった女が周囲の影響を受けやすかったことは、一定程度考慮すべき」と述べた。
判決が言い渡されると、遺族のむせび泣く声が法廷に響き渡った。福家裁判長は判決後、「一生かけて償っていく必要がある。時間はかかるかもしれないが、どのようなことができるかよく考えてほしい」と女を説諭した。
判決などによると、昨年11月29日未明、最高速度が時速50キロと指定されている同市小久保の国道465号で、時速94キロ以上で軽乗用車を運転し、カーブを曲がりきれず横転させて信号柱などに衝突。同乗のとび職男性=当時(18)=と女子高校生=当時(17)、男子高校生=同=を死亡させた。女も脳挫傷などのけがを負った。