総合格闘技の世界最高峰・米UFCの「ファイトナイト・ラスベガス83」が9日(日本時間10日午前)、米国ネバダ州ラスベガスで行われ、那覇市出身の平良達郎(ザ・パラエストラ沖縄)がフライ級3回戦でカルロス・ヘルナンデス(米国)に2回0分55秒TKO勝ちし、UFCの日本選手最多タイ記録の5連勝を果たした。プロ通算戦績は15勝無敗。 進化を見せての圧勝劇だった。平良はこれまで卓越した寝技で強敵を破ってきたが、試合前、打撃が得意なヘルナンデスに対し「打撃で自分のペースを譲らず、相手に気持ち良く打たせない」と相手土俵で戦う意思を示してきた。 開始直後はスリップから攻められたが、危ない場面はここだけ。すぐにグラウンドで優位な姿勢を取り、パンチを集めた。2回30秒すぎ、相手ガードの間から右ストレートを浴びせ、返しの左フックでダウンさせた。防御を固める相手に強烈なパンチを集め、レフェリーが止めて完勝した。 相手の有効打2に対し、平良は33と手数で圧倒。「プラン通り。ダメージを奪う進化形を出せた」と打撃でも自信を深めた。次戦はランカーとの対戦が有力で、いよいよ世界トップへの挑戦が始まる。(新崎哲史)