春から夏の天候の見通し 春は全国的に「暖かい」 夏は例年以上に暑く「猛暑」か

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今年の春(3月~5月)は、全国的に平年よりも高く、一気に季節が進むでしょう。夏は、例年以上に「暑く」、猛暑の予想も。熱中症に一段と警戒し、暑さによる局地的な大雨にも注意が必要です。気象庁が2月21日に発表した「3か月予報」と「暖候期予報」です。
春の天候は?桜への影響は?

気象庁は、きょう2月21日、「3か月予報(3月~5月)」と「暖候期予報(6月~8月)」を発表しました。今年の春(3月~5月)は、寒気の影響を受けにくいため、全国的に気温は平年より高く、いつもの春より「暖かく」なりそうです。【3月】3月は北からの寒気の影響を受けにくいでしょう。そのため、平均気温は、北日本では「平年より高い」、東日本と西日本は「平年並みか高い」でしょう。沖縄・奄美では、「ほぼ平年並み」の予想です。【4月・5月】4月・5月は、気温は同じような傾向となりそうです。平均気温は、北日本・東日本・西日本では「平年並みか高い」、沖縄・奄美では「ほぼ平年並み」の予想です。なお、3月~4月の気温は、桜の開花に影響を及ぼします。日本気象協会が2月16日に発表した「2023年桜開花予想(第2回)」によりますと、2023年の桜の開花は、全国的に平年並みか早めで、全国トップは福岡と高知で3月19日の予想です。5月になると、沖縄・奄美では平年と同様に暖かく湿った空気が流れ込みやすく、曇りや雨の日が多いでしょう。なお、平年の梅雨入りは、沖縄は5月10日ごろ、奄美は5月12日ごろです。

夏の暑さは?

「暖候期(6月~8月)予報」よると、今年の夏は、暖かい空気に覆われやすいため、気温は北日本・東日本・西日本で「平年並みか高い」、沖縄・奄美は「ほぼ平年並み」でしょう。例年より暑い「猛暑」が予想される原因の一つは、地球温暖化です。地球温暖化の影響等により、全球で大気全体の温度が高いことに加え、夏前半を中心にラニーニャ現象の影響が残るため、上空の偏西風は日本付近では平年より北に流れ、太平洋高気圧の北への張り出しが強まりそうです。昨年(2022年)の夏は、東日本と西日本を中心に猛暑となり、6月から記録的な暑さとなったのが特徴です。群馬県伊勢崎市では、6月25日に最高気温40.2℃を観測し、6月としては全国で観測史上初の40℃超えとなりました。また、7月1日には、観測史上初めて、同日に全国の6地点で最高気温40℃以上を観測しました。東京都心では、6月25日から7月3日にかけて、過去最長となる9日連続の猛暑日(最高気温35℃以上)となり、年間の猛暑日日数も16日と過去最多を記録しました。今年の夏も、例年以上に「暑い夏」が予想されるため、熱中症には警戒が必要です。早い時期から、汗をかく習慣(暑熱順化)をつけ、暑さに身体を慣らせておきましょう。
梅雨~夏の降水量は

梅雨の時期(北・東・西日本では6月~7月、沖縄・奄美では5月~6月)の降水量は、全国的に「ほぼ平年並み」でしょう(北海道は梅雨入り・梅雨明けの発表はありません)。夏全体(6月~8月)をみても、降水量は全国的に「ほぼ平年並み」の予想です。ただ、降水量が「平年並み」でも油断禁物です。気温が高くなると、大気の状態が不安定となり、局地的な大雨(ゲリラ雷雨)が発生することも考えられます。この夏は、例年以上に「暑い夏」と、「局地的な大雨」に注意が必要です。【北日本】北海道・東北【東日本】関東甲信・北陸・東海【西日本】近畿・中国・四国・九州北部・九州南部【沖縄・奄美】鹿児島県奄美・沖縄