トヨタ自動車の新型「クラウン」はどんな人に売れているのか。40代以下が増加? 輸入車からの乗り換えが先代モデルの4倍以上? 発売済みの「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」の3タイプに関する購入者のデータが明らかになったので、詳しく見ていきたい。
新型クラウン3車種の受注状況を確認
クラウンは今回の新型で通算16代目となるトヨタのロングセラーモデル。新型では「クロスオーバー」「スポーツ(SUV)」「セダン」「エステート(ワゴン)」の4タイプを用意する。
クラウンといえば後輪駆動のセダンというイメージを刷新したことで、購入者層にはどういう変化があったのか。クロスオーバー、スポーツ、セダンの3車種の発売後1カ月の受注実績とユーザー像に関するデータが明らかになった。
まず、立ち上がり1カ月の受注台数は計画比1.46倍で出足は好調だ。ちなみに各車種の「月販基準台数」はクロスオーバーが3,200台、スポーツが700台、セダンが600台となっている。
購入者の年齢層は確実に若返っている。3車種の立ち上がり後1カ月の購入者は、先代クラウン(15代目)に比べると20代以下が4.45倍、40代以下が1.49倍に増加。輸入車からの乗り換え(下取車の実績から算出)は4.28倍に増えた。
クラウン専門店のお客さんってどんな人?
2023年10月に神奈川県と福岡県で開店したクラウン専門店「THE CROWN」の来店者に関するデータも興味深い。立ち上がりから1カ月の来店客の年齢層は40代以下が38%。トヨタ車以外で来店する顧客の割合は約5割で、そのうち輸入車ユーザーは約3割を占めたそうだ。「THE CROWN 横浜都築」には10月6日の開店以来、2,000組を超える客が来店したという。
新型クラウンのチーフエンジニアを務める清水竜太郎さんは、購入者やTHE CROWN来店者のデータを引き合いに出しつつ、「これまで、我々がなかなか見ることができなかったお客様」に出会えていると手ごたえを口にする。クラウンといえば年齢層が高めの人が乗るクルマというイメージは、新型の登場で確実に変化しつつあるらしい。