6年前、名古屋市南区で高齢夫婦を殺害し、現金を奪った罪に問われ、差し戻しの一審で死刑判決を受けた男が死亡したことがわかりました。死亡したのは強盗殺人の罪に問われている山田広志(旧姓:松井)被告49歳です。
“末期がんで余命宣告” 49歳被告が死亡 3月に死刑判決「も…の画像はこちら >>
起訴状などによりますと、山田被告は2017年3月、名古屋市南区の住宅で大島克夫さん(当時83)と妻のたみ子さん(当時80)を殺害し、現金の入った財布を奪った強盗殺人の罪に問われています。
CBC
ことし3月の差し戻しの一審で、名古屋地裁は山田被告に死刑判決を言い渡し、控訴審が行われていました。
CBC
山田被告は去年2月、末期の膵臓がんで余命宣告を受けていて、ことし9月末に行われた裁判は体調不良で入院しているとして欠席していました。関係者への取材で、山田被告が死亡したことがわかりました。1月18日に控訴審判決の言い渡しが行われる予定ですが、裁判は打ち切りになるとみられます。
CBC
CBC
2019年に行われた一審では、「殺人」と「窃盗」にあたるとして無期懲役の判決を言い渡しましたが、翌年の控訴審で、名古屋高裁は強盗目的が認められることを前提に審理を差し戻し、ことし3月、名古屋地裁は、山田被告に死刑判決を言い渡していました。CBCテレビの記者が、差し戻し審の判決を前に、名古屋拘置所にいる山田被告に手紙や面会で何度か接触した際には、「死刑に対しては受け入れようと思っているが、末期がんで、死刑の判決が下ってもその前に死ぬと思う」と心境を語っていました。