寒さが本格化する季節に恋しくなる使い捨てカイロ。ポケットや懐に入れておくだけで体をじんわりあたためてくれる、冬に便利なアイテムです。
しかし、使用したカイロの処分方法について迷う人も多いのではないでしょうか。使用している間はかなりの高温になるため「そのまま捨てると発火してしまうのでは?」と不安になる気持ちも分かります。
もし、発火する恐れがあるのであれば、燃えるゴミと一緒に入れるのは危険ですよね。そこで、カイロの処分方法や活用方法について「日本カイロ工業会」に聞いてみました。
日本カイロ工業会への問い合わせで、「使い捨てカイロが発火する可能性」について尋ねたところ、発火の心配は不要との回答を得ました。
使い捨てカイロは、中身の鉄が空気の酸素と反応し、酸化鉄を形成する過程で生じる熱を利用するものです。
日本カイロ工業会の加盟企業が製造する使い捨てカイロは、日本海事検定協会による危険性評価証明書を取得し、自然発火性試験および自己発熱性試験をクリアしており、その結果発火の危険はないと証明されています。
少なくとも、日本カイロ工業会のメンバー企業が市場に出しているカイロについては、自然発火のリスクは極めて低いといえます。
※写真はイメージ
日本カイロ工業会へ使い捨てカイロの再利用について尋ねた際、土に還るタイプの製品も存在することが紹介されました。
土に還るカイロならば、使用後に菜園の土としても再利用可能です。ただし、一般のカイロには分離が難しい鉄粉や保水剤が含まれているため、すべてのカイロが土に還るわけではありません。
再利用を希望する場合は、土に還るタイプのカイロを購入しましょう。
使い捨てカイロは発火の恐れがないため、温かい状態で廃棄しても問題ありません。しかし安全のため、冷めた後に廃棄することを推奨します。
使い捨てカイロの外装には、東京都条例に基づき「燃えないゴミ」として処分するよう表示しています。
しかし、市町村によって異なる場合もあるため、正確な分別方法を知りたい場合は、お住まいの自治体に直接問い合わせることをおすすめします。
[文・構成/grape編集部]