年上好き装い男15人から1.5億円ダマし取る…大阪市大卒の美人看護師がパパ活詐欺に走ったワケ

出会い系サイトで「年上好き」を装い、男性15人から約1億5400万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた西村恵梨奈被告(29)に対し、大阪地裁は15日、懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡した。
西村被告は同容疑で起訴された吉田清一被告(52)と共謀。2020年9月から21年8月にかけ、マッチングアプリで知り合った50~60代の男性15人に恋愛感情を抱かせ、「大学時代の奨学金やカードローンで1500万円の借金がある」「私が返さなかったら、弟が奨学金を借りられへん」とウソをつき、現金を詐取していた。
■「指示役」の支配
検察側が懲役5年を求刑したのに対し、地裁は「被害額の大きさから見れば実刑が相当と考えられるが、吉田被告に心理的に支配されて、従属的な立場にあった」と、執行猶予付きの判決を下した。弁護側はこれまでの公判で「共犯者からだまされて支配下に置かれていた。借金返済の名目で犯行をさせられていた」と減刑を求めていた。
西村は大阪市立大医学部看護学科を卒業。大学付属病院の看護師を経て、大手企業で保育士をしていた。高学歴の美人で、お年寄りの扱いは手慣れたもの。西村被告は「さき」と名乗り、10以上の出会い系サイトに登録。結婚願望のある高齢男性に「会いませんか」とLINEを送り、看護師免許を見せて信用させていた。
それにしても西村被告はなぜ、吉田被告の指示に従うことになったのか。
「もともと投資家の吉田被告が経営していた会社のバイト募集に西村被告が応募し、一緒に働き出したそうや。吉田から『株をやってみいひんか』と勧められ、吉田被告の金で資産運用をするようになった。ところが大損失を出してしまい、吉田被告に『おまえ、どないしてくれるんや。弁済せえ。責任取らんかい』と脅され、『そんなお金ないし、どうすればいいんですか』と泣きついた」(捜査事情通)
そこで「こんなやり方あるで」と吉田被告から指南されたのが、資産のある高齢男性を狙ったパパ活だった。
「西村被告は親や友人と連絡を取らせてもらえず、吉田被告のマンションで共同生活を強いられた。吉田被告から暴力を振るわれ、ベランダで排泄をさせられることもあり、食事や睡眠まで管理されとった。根が真面目で誠実だっただけに、必死やったんやろうな。高齢者とコンドームなしでセックスするよう強制されとったいうのに、だまし取った金は全部、吉田被告に渡しとった」(捜査事情通)
情状酌量の余地アリだ。