【大掃除】「エアコンのセルフ清掃」NGポイントは? 三菱電機が解説

三菱電機は12月5日、年末の大掃除シーズンに向けて、同社空調冷熱システム事業部の”三菱電機エアコンのプロ”久田優美氏の解説によるエアコンのセルフ清掃のコツと注意点について公開した。
○年末にエアコンを掃除したい人は6割

まず、11月10日~13日の期間、東京・大阪在住の男女600人に向けて実施した「エアコンの清掃と節電に関する調査」では、58.5%が年末大掃除に自分でエアコンの清掃を行いたいと回答しているが、自分で掃除をしてよい部分やプロに頼るべき部分が分からないという意見も寄せられている。
○セルフ清掃のコツや注意点は?

自分で掃除していい箇所は「前面パネル(本体カバー)」「フラップ」「フィルター」で、エアコン内部の熱交換器やファンの掃除は、プロによるエアコンクリーニングが必要となる。

自分で行うと、誤った洗浄方法により内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障などを引き起こす恐れがあるほか、むやみにエアコン内部を濡らすと、発火を含む故障や事故につながる危険性もあるとのこと。

「前面パネル(本体カバー)」の掃除方法は、前面パネルを取り外し、水洗いした後にやわらかい布で水分を拭き取り、風通しの良い日陰で乾かすという手順。吹き出し口やフラップは、やわらかい布でから拭きや水拭きを行う。

エアコンに向かって消臭剤や抗菌剤などを吹きかける行為は、電子基板や室温を検出するなどのセンサー部の故障や、熱交換器の腐食(化学的作用により金属が劣化・損傷)につながるため、NGとのこと。

同社が行った実験では、フィルターを約半年間(1日8時間の使用を想定)にわたり手入れをしなかった場合、消費電力が約12%悪化する事が分かっている。そのため、エアコン暖房の節電対策として、フィルターの掃除も推奨している。

掃除方法は、掃除機でフィルターのホコリを吸い取る方法や、水洗いをしてやわらかい布で水分を拭き取り、風通しのよい日陰でよく乾かす方法がある。

汚れがひどい場合には、台所用中性洗剤を溶かしたぬるま湯で洗いながらスポンジで優しく拭き取る方法が有効。水ですすいで洗剤を落とし、やわらかい布で水分を拭き取り、乾かす。ブラシやたわしで強くこする行為は、フィルター破損の原因になるためNGとなる。

また、温度センサー周辺の汚れはうまく温度が感知されない原因となるため、スリット部分のほこりや汚れを小まめに取り除く事も必要。

室外機については、通常は必要がないとのこと。風の流れを妨げないように、周囲にものを置かない事が重要となる。