パリッコのおつまみ革命 第36回 興味本位で「かぶ」をおろしたら、甘くてふわとろ絶品だった! 丸ごと1個どさりと乗せた「しらすかぶおろしそば」

最近、いくつかのマイブームが僕に到来しておりまして、今回のレシピはそれを無理矢理合体させたものになるんですが、これが驚くほど絶品で、一品料理としての完成度も抜群なんです。

そのブームとはなにかというと、「そばブーム」、「かぶブーム」、それから、ちょっといい大根おろし器を買ったことによる「おろしブーム」。理由は不明ながら、最近なんだか無性にそばとかかぶが食べたくてしょうがなくて、あと、いいおろし器を使うのが楽しすぎて、今回のレシピはそれらをただ融合させただけというわけなんですけども。

さっそく作っていきましょう。

ベースとなるそばは、市販のお好きなものでいいので、冷やしのぶっかけスタイルで、パッケージの表記に従って作ってください。生そば×めんつゆとかでも可。

その間に、そばにのせる具材を作っていきましょう。

まずは、あぶらあげ。2枚分を正方形になるように8等分にカットし、フライパンでかりっと炙ります。

次に、かぶ。本当に最近、妙~に好きなんですよね。かぶが。しかも、我が家におろしブームが到来し、大根だけでは飽き足らず、興味本位でかぶをおろしてみたところ、これがうまい!

というわけで

ちなみにここで使っているおろし器、最近思いきって買った「プロおろしSPEEDY」という、2000円ちょっとするアイテムなんですが、これが本気で素晴らしい。ずっと100均のものを惰性で使っていた身からすると、体感速度も労力もこれまでの5倍以上!

無駄になんでもかんでもおろしたくなるくらいに使い心地が良く、おすすめです。

で、なんとなく思いつきで作ってみたこの“かぶおろし”が、非常~に美味しいんです! ふわとろで、ものすごく甘みが強くて、それでいて、ほんのりと大根の仲間なんだなって感じられるような、大人っぽい苦味と辛味もある。ぶっちゃけ、このかぶおろしにしょうゆをかけただけで最高の酒のつまみになってしまうくらい。

ただ、今日はこれをどさっとそばにのせちゃうわけで、そんなのもう、うまいに決まってるに決まってるに決まってるというわけなんです!

さらに、かぶおろし、事前に刻んで塩もみしておいたかぶの葉っぱ、たっぷりのごま、しらすを加えてしまう。

ぜいたくですよね~。そんなに高級な食材は使っていないものの、これは間違いなく、ぜいたく極まりないですよね~。

で、食べかたはというと、かたわらに好きなお酒を用意し、まずは「しらすかぶおろし」部分に控えめに醤油をたらして、それをつまみに飲む。

焼きあぶらあげは、クラッカー感覚で、しらすかぶおろしをのせて食べましょう。これまた最高にいい酒のつまみ。

で、ひとしきりその味を堪能し、かぶおろしが半分くらいになったところで、いよいよ全体を混ぜる!

これがまた、も~たまらなくうまいんですよね~。シメ感覚かと思いきや、そばがつまみになって、またまた酒がすすんでしまう。おすすめです。
○【材料】

・市販のそば:一人前
・かぶ:中ひとつ(好きなだけ増やしてOK)
・かぶの葉:適量(あれば)
・しらす:適量
・ごま:適量
○【作りかた】

1.市販のそばで冷やしぶっかけそばを作る
2.あぶらあげ2枚を8等分にカットし、こんがりと焼く
3.かぶ1個をおろす
4.おろしたかぶ、あぶらあげ、かぶの葉を刻んで塩もみしておいたもの、ごま、しらすをそばと一緒に盛りつける

パリッコ ぱりっこ 1978年東京生まれ。酒場ライター、漫画家/イラストレーター、DJ/トラックメイカー、他。酒好きが高じ、2000年代後半より酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。 この著者の記事一覧はこちら