【レビュー】SAKEで美肌に!? 金沢の老舗酒蔵が手掛ける”日本酒コスメ”がアラサーの肌も心も整えた

日本酒大好きなアラサー筆者。酒蔵などにも度々取材に行くのだが、そのたびに蔵人の肌がきれいなことにびっくりする。実は日本酒には美容にもうれしい成分が含まれており、健やかな肌を保つのに一役買ってくれるのだとか。今回は、日本酒コスメの中でも、石川県・金沢にある老舗酒蔵「福光屋」のアイテムを試してみた。

化粧品会社ポーラが発表した美肌県グランプリで、石川県は堂々の1位。そんな同県を代表する街の1つ金沢では、「お茶屋の芸妓たちは日本酒で肌の手入れをしている」「日本酒風呂に入ると肌がしっとり、すべすべになる」といわれ、昔から日本酒と美肌には深い関わりがあるとされてきた。

そんな話を科学的に解明したのが、金沢で390年以上の歴史を持つ造り酒屋の「福光屋」だ。米発酵を新しく美容の観点でとらえ、1990年代から研究を開始。同社は長年の研究と試行錯誤により、発酵が生み出す天然の美容液であるコメ発酵液を開発し、”日本酒コスメ”誕生させた。それでは早速、それらのアイテムをレポートしていこう。
○アミノリセシリーズ

同社を代表する「アミノリセ」は、過剰な栄養を与えるのではなく、自らうるおう力を育てるのを目指すブランドだ。米発酵技術から生まれた美容成分「コメ発酵液FRS-01」は、肌が本来備えている自ら美しくなる能力を最大限に引き出してくれるという。

保湿化粧水「ナチュラル モイスト ローション」(6,160円)

「アミノリセ」の「ナチュラル モイスト ローション」は、肌にうるおいを与えるという「コメ発酵液FRS-01」を高配合した保湿化粧水。そう聞くと、とろっとしたテクスチャーを想像していたが、実際はさらっとしており、肌にすーっと溶け込んでいくような感覚が特徴的だ。

一方で乾燥が厳しい冬なんかは、もう少し保湿力がほしい気も……。べたつきがちな季節にはぴったりだが、冬に使うのであれば乳液だけでなく保湿力の高い美容液などをプラスするのがおすすめ。ちなみに、日本酒のようなアルコール臭は一切なし。誰でも使いやすいアイテムに仕上がっている。
保湿乳液「ナチュラル モイスト エマルジョン」(6,600円)

こちらもアミノリセシリーズの1つ。コメ由来の美容成分や浸透型コラーゲンを配合した保湿乳液は、肌の水分を閉じ込め、弾力のあるみずみずしいお肌を持続させてくれるという。

のびがよいので、筆者の場合は2プッシュ程度で顔全体をカバーできた。べたつき感やもたついた感じがなく、しっとりとした仕上がりに。

コメラボ「日本酒酵母エキス」(3,300円)

米発酵のスペシャリストが着目した成分の効果・効能について実験や分析をし、スポット美容に対応するアイテムをラインアップしたコメラボシリーズ。

同シリーズの「日本酒酵母エキス」は、福光屋が保有する酵母300種の中で最大の美容効果が期待できるという「FT15」からエキスを抽出した美容液の原液。必須アミノ酸などの栄養素を豊富に含んだ原液は、パッケージからして濃厚な液が入っていそうな雰囲気(笑)。

“化粧水の前に”使用するとのことで洗顔後、まずはぽたっと一滴。オイルほどの粘り気やべたつきはなく、肌にじわ~っと浸透していく感じがする。このあと、化粧水→乳液と使用したのだが、なんだかいつも以上に肌にとどまり・なじんでいく感覚があった。

また、使用後のもっちり感も印象的。20mLで3,300円と値段は決して安くはないが、ぜひ試してみてほしい一品だ。

FRENAVA natural & organic「LPSプロテクトバーム」(3,740円)

天然成分100%、日本のオーガニック認証を取得したオーガニックスキンケアシリーズ「FRENAVA natural & organic(フレナバ ナチュラル&オーガニック)」から登場しているのが、「LPSプロテクトバーム」。

肌荒れを防ぐ保湿成分を配合した高保湿バームは、手足などのボディケアから目元、口元、髪まで保湿ケアできるのが特徴だ。かためのテクスチャーバームは、肌にふれるとじんわり溶け込んでいく。

リップ&ハンドクリームなど、1つで何役も担ってくれる本アイテムは、会社のデスクで大活躍。淡いグリーンの上品なパッケージもテンションをあげてくれるポイントだ。
○すっぴんシリーズ

純米酒の魅力を生かし、毎日を楽しめるのが「すっぴんシリーズ」。純米酒には、米発酵によって微生物の力で生み出されるアミノ酸やミネラル、ビタミンなどの成分をはじめ、天然のアルコールが含まれる。さらに、日本酒の香りも楽しめるシリーズのため、酒好きにはたまらないラインアップといえるだろう。
「すっぴん 酒風呂(1.8mL)」(2,750円)

“酒にどっぷりつかりた~い”と思っている人にとって、夢のようなアイテムがこちら。お風呂用につくった純米酒の原液「すっぴん 酒風呂」だ。

200Lのお湯に対し180mLの本品をいれて使用するのだが、ふたを開けると純米酒らしいふくよかな香りが鼻をくすぐる。だが、お風呂にいれてしまえば、ほのかに酒が香る程度でリラックスするには丁度いい。

色は透明で、入浴剤を使用したときのようなトロっとしたお湯になるわけではないので、毎日の入浴にも取り入れやすいのではないだろうか。
「純米酒すっぴん(9本)」(4,930円)

福光屋が本格的に化粧品づくりに取り組むきっかけとなったのが本商品。ミネラルウォーターとお米だけでつくった美容にいい純米酒なんだとか。

使い方は十人十色で、化粧水やパックとして使うもよし、ボディローションとして使うもよし。肌悩みやケアしたい箇所にあわせて使い分けられる万能品! 筆者の場合は、「純米酒すっぴん」に100均などで売られているパックをひたし、お風呂で5分程度パックタイムを楽しんでいる。

酒好きにとっては、日本酒でパックするというぜい沢極まりない時間だったが、本品は普通のお酒なので日本酒の香りが苦手な人はご留意を。飲むこともできるようだが、あくまで美容に軸を置いた商品なので、ぜひスキンケア用品として使ってほしい。

約1.5週間使用してみたが、筆者は翌朝の肌の弾力が多少増したのに加え、心なしか化粧のりがよくなったように感じる。そのおかげなのか、朝のスキンケアやメイクにイライラする自分もいない。肌だけでなく心も整えてくれた日本酒コスメ。気になる方はぜひチェックしてみてはいかがだろう。

取材協力:福光屋