沖縄県南城市議会(中村直哉議長)は20日の定例会最終本会議で、野党、中立、無会派の市議7人が提出した古謝景春市長のセクハラ疑惑や市の対応などを調査する特別委員会(百条委)の設置を求める決議案を賛成8、反対11の賛成少数で否決した。疑惑に関する緊急質問で市議から説明を求められた市長は「一切やっておりません」と改めて否定した。 賛成討論した中立の仲間光枝市議は「裁判任せ、行政任せにすることなく、与えられた権能を効果的に使って解決を目指すべきだ」と指摘。百条委を設け、調査する必要性を強調した。 反対討論した与党の銘苅哲次市議は「今回の内容は調査対象としてそぐわない」とした上で、百条委ではなく第三者委員会で真相を解明するよう求めた。 市議会には早朝から傍聴券を求める人の列ができ、傍聴席27席に対し50人以上が詰めかけ、議場外でインターネット中継を見守る人も。市長や市側の答弁に傍聴席がざわつき、議長が注意する場面もあった。 傍聴した市内の福祉会社で働く女性(43)は「民間業者でもハラスメント事案には厳しいのに、なぜ第三者委で調査できないのか。市議会が調べられないことも納得がいかない」と憤る。 議会開会前には、女性の声を政治に届ける「フェミブリッジ沖縄」の約30人が市役所前に集まり、「疑惑を調べてください」「魅力があったら触っていいとでも」と記した紙を掲げて抗議した。(南部報道部・榮門琴音、又吉健次)「魅力があったら触っていいとでも?」女性30人、セクハラ疑惑…の画像はこちら >>