柏崎刈羽原発への運転禁止命令を解除 原子力規制委員会 今後は”地元の同意”が焦点に【新潟県】

原子力規制委員会は27日、柏崎刈羽原発に出していた事実上の運転禁止命令について、2年8か月ぶりに解除しました。

柏崎刈羽原発では一昨年、テロ対策の不備が相次いで発覚し、事実上の運転禁止命令が出されました。
原子力規制委員会は東京電力の改善計画に対する追加検査を進め、12月20日には命令を解除する方針を確認していました。

27日に開かれた原子力規制委員会の定例会合。

【原子力規制委員会 山中伸介委員長】
「私も決定することに異存ございません。それではその通り決定したいと思います」

規制委はテロ対策の不備が改善され、今後、東京電力の自律的な改善が見込めると確認したなどとして、全会一致で命令を解除することを決定。
東電に文書で通知し、命令は正式に解除されました。

【原子力規制委員会 山中伸介委員長】
「お墨付きを与えたつもりはありません。地元と事業者との対話は誠実に行っていただいて、信頼を回復していただくというのが事業者にとっては必要なんだと思います」

【東京電力 小早川智明社長】
「今回の区分変更は、あくまでスタートラインに戻ったに過ぎないことを肝に銘じ、安全性や核物質防護の改善に引き続き努めて参ります」

今後は原発の再稼働について地元の同意が焦点となりますが、花角知事はきょうの会見で。

【花角知事】
「県民の意思を確認するということはずっと申し上げてきています。どこかで県民の意思を確認したい」
Q 県民の意思の確認の方法について
「決めているものはありません」

一方、柏崎市の桜井雅浩市長は。

【柏崎市・桜井雅浩市長】
「『東京電力安心ですね』というような思いは(持てず)、私を含めてどこかしらに『本当に大丈夫だろうか』というような不安は抱いているわけです」

今後、再稼働に向けた議論が本格化することになりそうです。