「亜麻仁美容液はボトックス効果あり」説が話題になるも… 医師らが警鐘鳴らす

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亜麻仁という植物で作る美容液が、ボトックス効果があるとするSNSへの投稿が増えている。しかし医師らは「美容整形のボトックスとは同じではない」と、その効果について異論を唱えた。『DailyMail』がレポートした。

亜麻仁とはフラックスシードのことで、ゴマのような形をした褐色の種である。人類が初めて栽培した植物と伝えられており、茎はリネン素材として使用されるほか、オメガ3脂肪酸が豊富で栄養価が高いため「スーパーシード」とも呼ばれている。
この亜麻仁を使って美容液を作るとボトックス効果が得られるとして、SNSで話題になっている。作り方はいたって簡単で、鍋に亜麻仁と水を入れて煮るだけ。煮詰めていくとだんだんとジェル状になっていき、布などでこしてから使用するのだそうだ。

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TikTokでは、亜麻仁美容液の詳しい作り方や美容法などを解説する動画が出回っている。ジェンさんというTikTokerは、敏感肌のため最初は躊躇したが、「肌が凍ったようになる」と表現してボトックス効果を強調した。
ジェンさんの投稿には、「数ヶ月この亜麻仁の美容液を使い続けたら、フェイシャルエステを受けたような効果が得られた」とする意見が寄せられた。ある視聴者は、「亜麻仁のおかげで、湿疹や皮膚炎が治った」とコメントしている。
亜麻仁ジェルは、顔にマスクのように使用するだけでなく、髪の毛のパックとして利用している人もいるという。またジェンさんは、冷蔵庫で30日間保存できると紹介している。

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SNSで拡散している亜麻仁美容液の投稿を見た皮膚科医や専門医らは、この現象に警鐘を鳴らしている。医師らの見解によると、天然由来だからといって、必ずしも肌を刺激しないわけではないという。
ABCニュースの医療特派員を務めるジェニファー・アシュトン博士は、「美容整形用ボトックスは神経調節剤であり、一時的な筋肉麻痺を誘発して、しわや小じわを最小限に抑えて肌を滑らかにする美容施術」「亜麻仁を皮膚に局所的に塗布することは、ボトックスではないことを明確にお伝えします」と言及している。
博士はさらに「皮膚につけたものは血液に吸収され、全身に流れると認識してほしい」といい、亜麻仁に限らずSNSで拡散する美容や医療系の情報に注意するよう呼び掛けた。