裏方で仲間支え、託す思い チーム主将の須田大翔 最後の花園半年前、体調を崩しメンバー外に 【不屈 流経柏の花園】

流通経大柏にはゲーム主将の阿部煌生とは別に、グラウンド外で奮闘するチーム主将の須田大翔がいる。夏前に体調を崩し、花園のメンバー入りはできなかったが「チームに良い雰囲気をつくれるように」と裏方としてチームを支えている。
6月頃の練習中。相手との接触で腎臓を痛め、試合復帰が難しくなった。高校最後の花園まで残り半年。当初は「最悪だ」と落ち込んだが「ずっと引きずっていてもチームに悪い」とすぐに前を向いた。
今年の1月9日。相亮太監督から「ラグビーへの熱量が一番ある」とキャプテンに任命された日のことを鮮明に覚えている。「選ばれたからには責任は重い」と自覚。人とのコミュニケーション方法を本で学んだり、誰よりも早く練習場に行き掃除や準備を率先するようになった。常に「チームのために」を考えて行動してきたからこそ、どん底に立たされてもチームスローガン「不屈」を体現。いち早く切り替えることができたという。
花園に来てからは給水ボトルが何本も入った重いかごをグラウンドへ運び、試合中は声で選手を鼓舞している。出身地の鹿児島を離れ、寮生活の3年間。「学べたことはたくさんある。以前は自分が目立つことしか考えていなかったけど、今は他人が目立ってくれることがうれしい」。思いは仲間に託し、次戦も勝利を願っている。