駅伝のすべて 第4回 法政大・坪田監督が考える「箱根で活躍できる選手」の条件とは?

毎年1月2日・3日に開催される『箱根駅伝』。毎年このシーズンを楽しみにしている方も多いでしょう。駅伝は、観戦の知識と競技の魅力を知れば知るほどドラマチックに楽しくなります。

法政大学陸上競技部駅伝監督・坪田智夫氏が監修した『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』(メイツ出版刊)より、「PART3 他とはココが違う! 箱根駅伝」の一部を抜粋してご紹介します。

全5回の連載、第4回は「選手の条件」です。
大学生ランナーの210人だけ
毎年箱根駅伝に出場できるは、1チーム10人。学連選抜を含めても210人という狭き門です。競技人口が違うため単純には比較できませんが、野球やサッカーなど人気競技と比べても、とても競争が激しい大会といえます。

その中で区間賞を狙うような活躍をするのは、1年間通して厳しい練習を継続できる身体の強さ(ケガをしない)と精神力のタフさ(メンタル)を持った選手です。注目の高い1区は、どんなときも動じないメンタルがさらに必要になります。

CHECK:継続してやり切れる選手
気分が乗って、やるときはスゴイけど、ダメなときは徹底的にダメ。そんな選手は、箱根駅伝では好成績を残せない傾向があります。それは普段の練習から淡々と継続して続けるということともつながっています。
CHECK:練習に耐えられるタフさ
ケガばかりしていたら練習を継続してできません。練習ができなければ、能力を伸ばすどころか、逆に落ちてしまいます。「無事これ名馬」ということわざもある通り、ケガをしないことは大事な能力なのです。

今回一部を抜粋した『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』には、「駅伝」の魅力と競技の特性、箱根駅伝のコースマップや他の駅伝と異なる「箱根駅伝」独自の特徴も紹介されています。読めば駅伝がさらに面白くなる一冊、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

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『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』(メイツ出版刊)
★応援・観戦がもっとドラマチックに楽しくなる!
★歴史から名勝負、裏側まで。
監修者からのコメント
陸上競技は、他のスポーツと比べて戦術や戦略が勝敗を左右することが少ない競技です。

たとえばサッカーなら、試合結果やゴールやアシストなどと同じくらいのウェイトで、だれをどのポジションで起用するとか、選手交代はどうするかといった要素でファンは盛り上がります。野球でも、送りバントかエンドランかとか、バッテリーの配球は? といった話題でファン同士が議論になるほどです。

でも陸上は、結局は強い者が勝つ。
身も蓋もないかもしれませんが、やっぱりそれ以外の要素が入り込む余地は他の競技に比べて圧倒的に小さいのです。

では駅伝はというと…。
優勝チーム予想などは10000mのベストタイムなどをベースに行っていますが、私は10000mのベストタイムは参考にしかならないと思っています。

その理由はトラック競技と違って、コースが一般道であること。レースは数時間に及ぶため、気象条件などがスタートとゴールでは変わってくること。この他にも駅伝では様々な要素が絡んでくるのです。

こうした不確定要素も含めて、ファンの方は駅伝に魅力を感じているのではないでしょうか。
本書では、そんな駅伝の裏側や魅力を伝えられたらと思っています。

法政大学陸上競技部駅伝監督
坪田 智夫

『駅伝のすべて 知るほど面白い 観戦知識と競技の魅力』
坪田智夫 監修
定価:1,892円
仕様:A5判128頁
発行年月日:2023年11月30日
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