地震の影響は農業にも及んでいます。新潟市では農機具小屋の倒壊などが発生。去年夏の猛暑で影響を受けたコメ農家を苦しめています。
瓦礫や壊れた家屋が残される新潟市西区の中野小屋地区。こうした被害に加えて見られたのが…
【記者リポート】
「こちら家屋などに押しつぶされたのでしょうか、トラクターの屋根の部分、ぺしゃんこになったまま、こちらに放置されています」
こちらの地区では家屋とともに農機具などが壊れる被害が出ていて、今後の営農への影響を心配する声が上がっています。
【コメ農家 椎谷郁夫 さん】
「（地区内は）いろんな機械みんなぺしゃ、その１件隣もぺしゃ、みんな農機具だめ」
コメ農家の椎谷郁夫さん。自宅や小屋が壊れる被害にあいましたが、頭を悩ませるのは目の前の被害だけではありません。
【コメ農家 椎谷郁夫 さん】
「去年とおととしと不作というか、みんな収入が減っている」
県内では去年・夏の猛暑によりコメの品質が低下し、農家の収入にも影響。椎谷さんも数百万ほど収入が減った中で、今回の被害にあいました。
【コメ農家 椎谷郁夫 さん】
「これ直すのに市なり県なり国なり、いろんな手当てをもらえれば一番だけど、そうでなきゃもう農家辞める人多いな、こういう時代だし…」
幸い農機具に被害はなく、椎谷さんは地震の発生翌日に小屋の中の物を、自宅の敷地外にある農業用ハウスへと移動させました。しかし、ここでも…
【長男・雅之さん】
「柱が折れたり・・・」
【次男・智之さん】
「これはコメを乾燥させる乾燥機。これが地震で揺れて物が壊れて」
Ｑ．乾燥機は無事？
【長男・雅之さん】
「まだ動かしていないからわからない…」
３月には種まきの時期を迎えます。
【長男・雅之さん】
「難しいなあ・・・やることいっぱいだし」
一方、生活への影響も残ります。
【次男・智之さん】
「仕事場だったが、寝る場所がなくてこの中で…」
自宅の壁が崩れるなどした次男の智之さんは、被害の少ない作業場で寝泊まり…まだ市の被害調査を受けられておらず修復作業に取りかかることもできません。
【コメ農家 椎谷郁夫 さん】
Ｑ．気持ちとして前に進んだ感じは
「それはないね。１つ１つやるしかないんだろうね」
農業県の基盤を守るための支援が求められます。