広島で遭遇したピザ自販機、その性能が最高 15年に及ぶ「開発ヒストリー」に感極まる…

かつて自動販売機といえば、飲料やスナック菓子が売られるのが一般的だった。だが、最近は刺身や電化製品、ホットソースなど、日々扱われるラインナップが増えている。
広島で遭遇した自販機は、大人から子供まで歓喜しそうで…。
【合わせて読みたい】池袋に現れた自販機、インパクトありすぎな姿が話題に 「中身」を確かめてみると…

今回紹介するのは、「Pizza Self Japan(ピザセルフジャパン)」。その名の通り、熱々のピザを提供する自販機だ。
広島で遭遇したピザ自販機、その性能が最高 15年に及ぶ「開発…の画像はこちら >>
広島県広島市の袋町公園に設置されている。ピザの本場・イタリアの職人が手作りした生地と厳選したチーズを使用したピザを24時間365日食べられる画期的自販機だ。
タッチパネルでマルゲリータ(980円)か4種チーズ(1,280円)のどちらかを選ぶと、機械の中でピザを3分間焼き上げる。自販機の横には、持ち帰り用のピザカッター、蓋、袋も用意されている。

関連記事:栃木で遭遇した自販機、防御力が高すぎる… 「設置の理由」が最高にエモかった
年中無休で熱々のピザを食べられる自販機はネット民の心を鷲掴み。「素晴らしい、これぞフード自販機!」「こんなの近所にあったら毎日食べちゃうわ」「ゲーセン内にほしい」など、羨む声が続出。
また、「これマジでうまい」「チーズがたっぷり最高」「めちゃくちゃお世話になった」といった、実際に食べた人から絶賛する声も見受けられる。
件の自販機はいかにして爆誕したのか。「Pizza Self Japan」を開発した株式会社イーラインに取材したところ、熱すぎる「開発ヒストリー」に感動するのであった…。

関連記事:羽田空港にラーメン自販機が新登場も… 初日に起きた「販売休止事件」
今回取材に応じてくれたのは、株式会社イーラインの代表取締役・谷口佳陽さん。同社は運送業がメインだという。なぜ、運送会社でピザの自販機を開発しようと思ったのだろうか。
谷口さんは、「15年ほど前、宅配ピザは大体22時に閉まってしまうので、24時間食べられるピザはないかと思ったのがきっかけです。探したところ、当時イタリアにピザの自販機があり、その業者と一緒に開発することになりました」と振り返る。

ただ、開発当初は機械が壊れやすいなどの苦労もあったそうだ。イタリアの業者と打ち合わせするため、現地に足を運んだという。
谷口さんからは、「一時期、毎月のように訪れたので、年間20回以上イタリアに行ったと思います。現地の方がこちらから積極的に働きかけないと、中々話が進まなかったんですよ(笑)」と苦労を窺わせるコメントが寄せられれている。

関連記事:会社の自販機に出現した衝撃の6文字、思わず目を疑うが… 「うちにも置いて」と称賛の嵐
3分で焼き上がる自販機は客からすれば有り難い限り。ただ、この技術を確立するのは易しいものではなかった。谷口さんは「冷凍状態から焼くのですが、少しずつ解凍させながら焼き上げる際の電気の入れ方が非常に難しいんです。具材によって焼き方を変える必要もあるので、苦労しました」と話す。
これまで、広島限定だった「Pizza Self Japan」だが、昨年7月には岩手県のガソリンスタンドに設置された。こちらも大反響のようだ。谷口さんは、「かなり売れていると聞いています。深夜に買う人も多いみたいです」と笑顔を見せる。
今後、さらに自販機の設置数を拡大していくのか。こちらの質問に関して、谷口さんからは「技術的に一気に作るのは難しいので、徐々に設置数を増やしていきたいと思います」という力強いコメントが得られた。
自宅近くにピザの自販機ができたら、ぜひ購入してほしい。

関連記事:渋谷で遭遇した自販機、何かがおかしい… 「意識高すぎなもの」に目を疑う
斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。