〈NHK大河『光る君へ』〉「高貴なクズ役がハマりすぎ」母娘に手をつけニヤリ! 師貞親王・本郷奏多(33)の悪役に対する美学…禁断の“玉座女官連れ込み事件”は放送されるのか?

12.3%と38年ぶりに大河史上の初回ワースト視聴率を更新してしまったNHK大河ドラマ『光る君へ』。だが、NHKプラスの配信視聴は49.8万UB(視聴した端末数)と過去最多だったこともわかった。
同作は女優・吉高由里子(35)演じる主人公・まひろ(紫式部)が、陰謀や政争渦巻く平安時代を舞台に、恋に仕事に翻弄されながらも、1000年を経ても読み続けられる名作「源氏物語」を著すにいたるまでを描いたストーリー。「ほのぼので雅やかな平安絵巻を期待した視聴者は初回でこそ度肝を抜かれてしまったようですが、その後は『ストーリーの伏線の回収がすごい』『平安時代ってこんなにドロドロしていたの?』と興味を持つ視聴者が増え、急速に支持が集まった」(ドラマウオッチャー)なかでも、第二話でもっとも注目を浴びたのが、本郷奏多(33)演じる師貞親王(のちの花山天皇)だ。
NHKの入口に張り出された「光る君へ」のポスター(読者提供)
時貞親王に漢籍を教えるまひろの父・藤原為時(岸谷五朗)の回想シーンに登場する親王は、ニヤニヤしながら両足で扇を開き「よく似た親子で手ごたえも似ておる。どちらと寝ておるか、わからなくなることもしばしばじゃ」と自身が“親子どんぶりをした”というゲスすぎる報告をしたのだ。これに対し、ネット上では「足芸すごい」「数分しか登場していないのに全部持っていかれた」「高貴なクズの役をやらせたら右に出る者がいない本郷奏多」「もうさ、このキャスティング、神」と大絶賛。SNSでは「花山天皇」がトレンド入りも果たした。芸能関係者が言う。「本郷さんといえば、初めての大河出演となった『麒麟がくる』(2020年)でも公家でありながらも政治に介入してくる破天荒な若関白を演じ、『クセのある公家を演じさせたら天下一品』『ハマり役だ!』と話題をさらっていました。今回はさらに強烈な役どころであり、早くも『脇だけど彼の代表作のひとつになるのでは…』と言われています」
2019年にカレンダーの発売イベントを行った際の本郷奏多(写真/産経新聞社)
まさに“ダークヒーロー”として喝采をあびた本郷は、幼少期からキッズモデルとして活動。その後、現在所属する大手事務所へ移籍し、2002年に12歳にして映画『リターナー』で俳優デビュー。2006年には映画『テニスの王子様』で主役の越前リョーマを演じてファンからも大絶賛を受けた。その端正なルックスもあり、正統派二枚目道をまい進するかと思いきや、ドラマ『アカギ』(BSスカパー!・2015年)で究極のダークヒーローである主人公・赤木シゲルを演じてからは、漫画原作の映画やドラマで悪役を務めることが多くなった。
2019年に公開された蜷川実花監督の映画『Diner ダイナー』に全身整形の殺し屋・キッドとして出演した際には「悪役って、演じるのが楽しいんですよ。振り切ってやれるから好きですね。自分がやられる、負けるシーンは、作品の中でどういう目的があるかと考えると、絶対に僕に勝つ相手を恰好よく見せるべきじゃないですか。だからこそ、より、情けなく、しっかり100%でやられたほうがいいですね」と、悪役に対する“美学”を語っている。
NHK(撮影/集英社オンライン)
今後、師貞親王は、政変により坂東巳之助(34)演じる円融天皇を追い落とす形で花山天皇として即位するのだが、歴史マニアたちがいろいろな意味で胸を高鳴らせているのが、ドラマ内で「あのこと」がどう描かれるかということだ。「花山天皇といえば、歴史上でもきっての好色家として知られ、第二話でも触れられたように『母と娘を同時に妊娠させた』というだけでなく、即位の日に天皇の玉座である高御座(たかみくら)に女官を連れ込み、“行為”に及んだという逸話もあります。果たして日曜の20時台に“禁断の玉座セックス”が放送できるのか?という疑問もありますが、初回から主人公の母が切り殺されるなどサプライズをぶち込んできた今作だけに、ハラハラがとまりません」(歴史マニアのひとり)だが一方でこんな声も……。「即位の場での“禁断行為”は『古事談』に記されていますが、これは鎌倉時代初期に成立したもの。花山天皇が政権から離れた後、反対勢力が捏造したものが伝わったという説もあります。たしかに、さまざまな奇行が伝えられる花山天皇ではありますが、他方では芸術的才能に優れ、和歌や絵画だけでなく、建築や造園にもその才能をいかんなく発揮したといいます」(別の歴史マニア)はたして“本郷・花山”はどのような天皇像を見せてくれるのか。取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班