メルセデス・ベンツが日本市場で好調だ。メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長によると、2023年の日本における販売台数は5万1,228台で9年連続の純輸入車ナンバーワンを獲得。トップエンドモデルの販売に注力した結果、超高級車「マイバッハ」はなんと600台も売れたそうだ。
販売をけん引したモデルは?
2023年のグローバル販売は約249万台。日本市場の世界に占めるシェアは2%程度ということになる。
日本市場の販売台数をけん引したのは「コンパクトモデル」「SUV」「Cクラス」「電気自動車(EV)」「トップエンドモデル」だったと上野社長は振り返る。2023年に日本に投入した新型車は、フェイスリフト(マイナーチェンジ)を含めると計15車種47モデルとなったそうだ。
コンパクトモデルについては、日本市場に適したサイズの小型EV「EQA」「EQB」の販売が好調。メルセデスの販売全体に占めるコンパクトモデルの割合は約4割となった。
SUVも引き続きメルセデス・ベンツの販売台数を引っ張る主力商品だ。2023年は「GLA」「GLB」「GLC」「Gクラス」が好調。日本販売のSUV比率は過去最高となる約50%に到達したという。
主力商品のひとつである「Cクラス」は、2021年6月に現行型が日本市場に登場。プラグインハイブリッド車の「C350eスポーツ」や高性能なAMGモデル「C63 S Eパフォーマンス」を投入した2023年も販売は好調で、「セグメントナンバーワン」(上野社長)を獲得したそうだ。
富裕層は相変わらず景気がよさそう
富裕層の購買意欲は引き続き旺盛な様子で、メルセデス・ベンツ日本が販売に注力するトップエンドモデルも売れている。超高級車「マイバッハ」については、限定車の発表や顧客向けイベントの開催などにより販売が伸び、台数は歴代最高の600台を達成。高性能なAMGも過去最高となる年間約9,000台の販売を成し遂げた。
EVについては「EQE SUV」「EQE SUV」を投入するなど引き続き力を入れた結果、2023年の販売台数は前年比で約2倍となる約4,300台に。日本での販売台数に占めるEV比率は約9%となった。
販売面ではオンラインショールームが「新たなセールスチャンネルとして着実に成長している」と上野社長。Cクラスのオンライン限定車は発表から1カ月、GLAのオンライン先行販売モデルは同6日間で100件の商談申し込みを獲得した。
2024年も中核モデル「Eクラス」の新型を皮切りに新型モデルの投入を続けていく方針。新型「AMG GT」やマイバッハ初のEVとなる「メルセデス・マイバッハ EQS SUV」などのほか、まったく新しい車種となる4人乗り2ドアモデル「CLE」についても日本導入を準備しているそうだ。今年も引き続きトップエンドモデルの強化とEVの拡販に注力していくと上野社長は話していた。