鬼を追い出し、一年の福を願う「節分」が終わり、いよいよ春の始まり「立春」を迎えました。新潟県内各地で災害のない一年になるよう願う人の姿がありました。
県内で最も早く節分の伝統行事が行われた佐渡市金井地区の多聞寺。
2月3日の節分に先駆け、2日の夜に毘沙門宵祭りが行われました。
約10mの大きな数珠を1時間かけて回しながら、災いのない一年になるように祈る「百万遍」のあとは…いよいよ豆まきです!
日付が変わると、願いが丸く円満に叶いますようにとの願いを込めてミカンがまかれました。12箱分が勢いよくまかれると、参拝客は袋いっぱいに集めていました。
【参拝客】
「重い」
【参拝客】
「今年一年、何もないように、いい年でありますように」
【参拝客】
「災害のない一年であってほしい」
一方、三条市の本成寺では…本堂に響き渡ったのは子どもの泣き声!
甘えやおごりなど、人間の醜い心を表しているという5色の鬼がこん棒振り回しながら大暴れ。
鬼に抱かれた子どもは健康に育つという言い伝えがありますが、子どもたちの目にはたくさんの涙があふれていました。
【子ども】
「鬼怖い…。全部の色(の鬼)が怖かった」
【母親】
「この一年、すくすくと健康に育ってくれればいい」
最後には訪れた約300人が豆をまき、鬼を退治しました。
泣く子どもの声は長岡市の千手観音千蔵院でも。鬼がうなり声を上げながら練り歩くと、その怖さに鬼から隠れる子どもの姿が。
県内各地で悪い鬼を追い出し、一年の福を願う人の姿がみられました。
そして、立春の日の2日、柏崎市の原酒造で行われていたのは、朝絞り上げた生原酒のビン詰め作業です。
フルーティな香りが特長の新酒は春の始まりを祝おうと仕込まれました。
中越沖地震で5棟の酒蔵が全壊するなどした原酒造。
【原酒造 原吉隆 社長】
「(中越沖地震で)敷地内の建物7割ががれきと化した。石川県で被災された蔵のこともひと事ではないと思っている」
原酒造は新酒の売り上げの一部を石川県へと寄付することにしています。