効果的な花粉症対策は? 眼鏡をかければ3分の1、マスクを着ければ6分の1の花粉量に ウールの付着率は綿の約10倍

今年はどのぐらいの花粉が飛散するのか。日本気象協会の予想では(北海道は「シラカバ」)平年比で名古屋や大阪、福岡などは「やや多い」、北海道は「非常に多い」となっています。
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暖冬の影響もあり、花粉が飛び始める時期は早いと予想されていますので、早めの対策が必要になってきます。そして、この花粉情報について、30年ぶりに新基準ができました。今まで花粉の飛散量を表すものは「非常に多い」が最高ランクだったんですが、この1つ上に「極めて多い」というランクができました。
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1平方センチあたり100個以上の飛散量となる時で、例えば屋外活動を避けたり、テレワークが推奨されたりする目安となるそうです。データを取っている岐阜の大垣市では去年、スギ花粉の飛散を観測した40日のうち、17日が「100個以上」の「極めて多い」の日があったということなんです。
去年の国会で岸田総理が、花粉症対策は今や我が国の社会問題だと言っていて、国も本腰を入れ始めました。1月、花粉症対策をまとめたリーフレットを環境省と厚労省が出しました。一体どんな内容なんでしょうか。
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まず、花粉症対策としては「花粉を避ける」ことを推奨しています。花粉の飛散の多い時間帯の昼前後と夕方は外出を避け、テレワークを活用する。
また、外出する際は花粉症対策の眼鏡やマスクをつけると良いということです。ちなみに、眼鏡をかけると、目の中の結膜上の花粉数は眼鏡なしと比べると3分の1に減らすことができ、マスクをつければ鼻の中の花粉数はマスクなしの時と比べて、6分の1まで減らせるということです。
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そして2つ目は、室内に持ち込まないこと。花粉がつきにくく露出の少ない服装にして、洗濯物や布団の外干しを控えることをあげています。職場の理解や家庭の理解が必要になってきます。
また素材別で見ると、花粉の付着率は綿を100にした場合、ウールが980、化学繊維が180、絹が150となっています。外出時に対策を取る方は多いと思いますが、室内対策もしっかりと行ってほしいと医師も話しています。
多くの花粉症の方が期待するのは、そもそもの花粉の量を減らしてほしいということだと思いますが、新たな杉の品種の開発が進んでいます。一般的なスギの木は、花粉を出す雄花がびっしりとついています。一方で新たに開発された「少花粉スギ」は、雄花がほとんどありません。「少花粉スギ」は一般的なスギと比べて花粉量が1%です。さらに「無花粉スギ」というものもあり、こちらは花粉量がゼロ。
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国はこうしたスギの開発だけではなく、植え替えも進めています。今年度、国は10年後にスギの人工林を2割削減、30年後には花粉の発生量を半減させることを目指しています。
一方で課題もあります。まずは植え替えを進めるためのも林業の担い手不足、そして伐採したスギをどう活用していくのか。一気に植え替えを進めるとスギが値崩れするという恐れもあり、国の目標は決して簡単なものではなさそうです。
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