柏の葉エリアで、カーシェアEV車両のスマート充電を活用した実証実験開始

三井不動産は2月13日から、多様なパートナーと次世代の街づくりに向けた事業を共創する「未来特区プロジェクト」の取り組みの一環として、EV充放電の遠隔制御に関わるプロダクト開発を行うYanekaraと共同で、カーシェアリングサービス用電気自動車を利用した実証実験を柏の葉エリアで開始する。

同実証実験は、今後のEVの社会普及を見据え、カーシェアEVへスマート充電を導入し、効率的な電気利用と卸電力市場および需給調整市場における経済性の検証を行う。それにより得られるデータを活用し、今後のEV充電設備の拡充拡張、V2G事業化を目指す。

実証実験期間中は、柏の葉スマートシティにおいて、三井不動産グループが運用するカーシェアEV車両2台に対し、Yanekaraの開発するスマート充電器「YaneCube」を設置し、充電を行う。

「Yanekara」は、柏の葉スマートシティで開催された「イノベーションアワード、アジア・アントレプレナーシップ・アワード2023で柏の葉賞」を受賞した東京大学発のスタートアップ。「YaneCube」は、Yanekaraが開発するEV充電コントローラーで、既存のEV充電コンセントにリモート制御機能を後付けできる国内で唯一のプロダクトとなる。EV充電コンセントに取り付けるだけで、自動充電制御を行い、電気料金削減を実現する。EV毎に充電データの取得が可能で、充電回数/電力消費量等の抽出・分析ができる。

今回の実証実験で「YaneCube」を導入することにより、「市場連動型」電力プランにおいて電力単価が安い時間帯に充電ができ、カーシェアリングにおけるEVの効率的な電力利用を目指すほか、年間を通じて得られたEV利用と充電のデータを基に、2026年度以降に見込まれる需給調整市場への参入を見据えた事業性の検証なども行う。