2月28日の「期限」を前に、マイナンバーカードの駆け込み申請がピークを迎えています。26日も、区役所に大勢の人が来ていました。カードを入手した人が増えていますが、あわせて利用が促されている「マイナ保険証」について取材しました。 26日、名古屋市の中村区役所では、最大2万円分のポイントが貰えるマイナンバーカードの申請期限が2日後に迫り、カードの受け取りに応じる臨時の窓口が設けられていました。
会社員の男性(27):「平日に行けなくて、日曜日空いているってことで。ポイントを頂けるならもらおうかなと思って」 やはり「ポイント目当て」という人もいましたが…。会社員の男性(58):「保険証自体がもうなくなるってことなので、じゃあポイントがあるうちに行きましょうと」 健康保険証は2024年の秋以降、マイナンバーカードに一体化されることになっていて、「マイナ保険証」を見越して手続きを済ませる人もいました。
しかし、まだまだ馴染みの薄いマイナ保険証。医療機関で実際にどれくらい利用されているのか、話を聞きました。 名古屋市東区の「名古屋オルカ歯科矯正歯科」。キッズルームを備え、子供から高齢者まで幅広い世代の歯の治療にあたっていて、2022年10月からマイナ保険証に対応しています。
カードは専用の端末にスキャンし、本人確認には顔認証か暗証番号を入力します。すると名前や住所に加え、保険者番号などカードに記録されている情報がすぐに画面に表示されます。
スタッフの作業はかなり軽減されたといいますが、端末を設置して4か月以上が経っても、今のところマイナ保険証を提示する患者は1割未満だといいます。名古屋オルカ歯科矯正歯科の佐藤院長:「われわれ目線でいうと、受付する際に患者さまの情報をカルテシステムに登録していくんですけども、そこでの入力が自動化されたりとか、少し業務の効率化には利便性を感じている部分はあります」 利用する患者側にもメリットはあると話します。佐藤院長:「ご高齢の方は服用しているお薬等が多くある方がいますので、そういったところで見落としが少なくなったり」 マイナ保険証では、患者の同意があれば医療機関の受診歴や処方薬の情報などを医師らが閲覧し、医療にかかわる正確な情報を把握することができす。 27日、初めて提示したという患者がいました。男性患者(69):「私の場合は高齢者になりますから、国民健康保険で毎年切り替えですよね。マイナ保険証になると利用勝手はいいと思うんですよ。(Q.移行が進んでいないですが?)不安があるんじゃないですか、情報が色々入っているということで」
政府は4月以降、マイナ保険証に対応するシステムの導入を医療機関に義務化します。意見が分かれる“保険証にもマイナンバー”。普及は進むのでしょうか。