大晦日に男が仕掛けた悪ふざけで17歳女性が死亡 臓器提供され6人の患者を救う

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2023年の大晦日、年越しを祝う最中に女性が死亡した。家族は医師の勧めで臓器提供を行い、6人の命を救ったという。『Mirror』『Hrriyet Daily News』がレポートした。

2023年の大晦日に、トルコ共和国在住のメレクさん(17)という女性がエルカン・D(32)という男に誘われ、友人女性も含めて年越しを祝うことになった。3人がもともと知り合いだったのかは伝えられていないが、女性2人はエルカンの車に同乗していたとみられる。
友人の証言によると、車の中でエルカンがおもむろに銃を取り出し、女性2人に向けたという。そして「あなたと君、どちらを撃ったらいい?」と悪ふざけを始めたところ、銃が突然爆発し、弾がメレクさんの頭に命中してしまった。
メレクさんは病院に搬送されたが、6日後に帰らぬ人となった。

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メレクさんは医師らによる懸命な治療を受けるも、意識が戻ることはなかった。その状態を鑑みた医師に臓器提供を勧められた家族は最終的に承諾し、メレクさんの臓器は2時間で6人の患者に提供された。そのうちの1人は、一刻を争う臓器移植救急患者だったという。
父親のビューレントさんは「娘の髪の毛1本でも傷つけたくない」という気持ちから、最初は臓器提供に同意しなかった。しかし医師が臓器を緊急に必要としている子供を救えることを説明すると、「娘を一人亡くしたが、6人の子供に命を与えられる」と考えを変えたそうだ。
トルコ共和国では、現在約3万人の患者が臓器や組織の移植を待っているが、提供は非常に少ないのだという。

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メレクさんを殺害したエルカンは事件後に逃走しており、いまだ見つかっていないという。地元メディアが報じたところによると、エルカンは殺人の罪で捕まった前科があり、4年前に出所していた。
トルコ共和国では2021年7月に、女性への暴力を撲滅するための包括的な法的枠組みとアプローチを推進する「イスタンブール条約」から脱退したことをきっかけに、女性が殺害される事件が多発し、問題になっているとも伝えられている。
「We Will Stop Femicide Platform(ウィ・ウィル・ストップ・フェミサイド・プラットフォーム)」が発表した2023年の調査書によると、昨年1年間で315人の女性が男に殺害され、248人の女性が不審死として発見されたと報告している。