米の情報公開法の活用法をアドバイス ジョン・ミッチェル記者が出版

本紙特約通信員でジャーナリストのジョン・ミッチェル記者が岩波ブックレット「『情報自由法』で社会を変える!」を刊行した。どうやって公文書を入手し新事実を発掘するか、米情報自由法(情報公開法)の活用方法を豊富な経験に基づいて指南する。
ミッチェル記者は2014年以来、情報公開で米軍による深刻な環境汚染や犯罪の実態を明らかにしてきた。沖縄県民を蔑視する内容の海兵隊の新任研修、米中央情報局(CIA)による世論工作の内容も公表した。
ブックレットではこうした事例を紹介しながら「芋づる式に文書を入手する」「必ず不服請求する」などと具体的にアドバイス。自治体が犯罪や環境事故に関して開示請求し、市民に公開することも提案した。
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全国で問題化する有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)汚染も、開示請求を重ねて実態に迫ってきた。「ブックレットが日本と沖縄の人々の役に立ち、米軍に環境汚染などの責任を取らせるきっかけになることを願う」と語った。
琉球大学の阿部小涼教授が訳を担当した。定価682円。
(編集委員・阿部岳)
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