【速報】千葉大学長選、適切な説明を 学生・卒業生有志が1万4280筆の署名提出 「決定理由や議論が不明確」

千葉大学(千葉市稲毛区)の学長選の選考過程が不透明であるとして教授や学生らが反発している問題で、オンライン上で署名運動をしていた学生・卒業生有志(代表・山本恭輔千葉大国際教養学部同窓会紫友会会長)が27日、選考について適切な説明を求める1万4280筆の署名を学長選考・監察会議に提出した。
学長選は1月25日に行われ、教職員ら約1400人の投票制による学内意向聴取で得票数が1位の山田賢氏(副学長、人文科学研究院教授)ではなく、2位の横手幸太郎氏(副学長、医学部付属病院長)を選出。これに対し有志は「決定理由や会議での議論について明確に説明していない」と反発し、1月28日から署名運動を始めていた。
有志は「選考・監察会議による決定を優先する理由が『当該会議が学長選考の権限を持っているから』に限られるならば明らかな権威主義。理性をつかさどる大学の運営をリードする立場にある人間がとるべき態度として最も相応しくない」と訴えている。
筑波大の学長選を受けて22年に学生有志が行った署名運動で集まったのは約7千筆。今回その2倍の署名が集まった。署名運動の中心となった山本代表は「1カ月間でこれだけの数の署名を集めたのは、いち大学の問題としては異例」と指摘。「これまで他の国立大の学長選でも疑問が投げかけられてきた。その蓄積として学内外の多くの人に賛同してもらえたのでは」と話す。
一方、署名提出を受けて同大学総務部の担当者は「署名の要望に回答するかどうかも含め、現在対応を協議中」としている。
同学長選を巡っては、大学院人文科学研究院教授会など四つの教授会が、選考経緯の説明などを求める質問書や要望書を選考・監察会議に提出している。