酒造りの過程で発生した酒かすが大量に余ってしまったため無料で配布すると告知した酒蔵のSNSへの投稿が話題になっています。なぜ大量に余っているのか酒蔵を取材しました。
「酒かすいっぱいあるなぁと思ったら今年はレベチらしい。もったいないからもらっていってください!」
これは、新潟県上越市の酒蔵竹田酒造店によるSNSの投稿。酒造りの過程で出たレベチ=レベルが違うほど大量の酒かすを無料で配布すると発信しています。
店に伺うと…
【竹田酒造店 十代目蔵元 竹田春毅さん】
「この段ボールでいったら100箱とか」
段ボールに詰められ、誰でも持って行けるようにと店内に置かれた酒かす。
今年は例年より2トン以上多い約9トンの酒かすが出る見込みだといます。
【竹田酒造店 十代目蔵元 竹田春毅さん】
「見たことないよみたいな。今年は異常です」
大量の酒かすが発生した原因は去年夏の猛暑がもたらしたコメへの影響にありました。
【竹田酒造店 十代目蔵元 竹田春毅さん】
「今年のお米が固くて例年よりも溶けにくい状況だったので、酒かすの割合が高くなっている」
例年は酒かすを販売していましたが、今年はそれだけではなくならず、SNSで告知して無料配布することに。
【竹田酒造店 十代目蔵元 竹田春毅さん】
「近隣の方々にもらってもらえるのであれば、使ってもらいたいなと思って、今回は差し上げますよという形をとりました」
店にはさっそくSNSを見て店を訪れた客が…
【客】
「ツイートが流れてきて、それで知って地元の酒屋さんだったので是非応援したいなと思ってきました」
【客】
「かす汁つくったり、それから漬け物につかったり、甘酒作ったり、使い道いっぱいあるんですよ」
中にはこの機会に初めて店を訪れ、竹田酒造店の酒を買った客も。
【客】
「ちょっと気になってまして、見かけてこのチャンスがあったので、伺わせていただきました」
一日に出る600キロほどの酒粕が28日はほとんどなくなるほどの盛況ぶりでした。
【竹田酒造店 十代目蔵元 竹田春毅さん】
「少しでも使っていただいて、酒かすの良さをしってもらえれば」
酒かすは上越市大潟区の店舗で配布されています。