「世界一」の称号持つFDA機が引退へ 同社初の退役機が「4号機」のワケ 内装もちょっと違うぞ!

FDAがグリーンの塗装が施された4号機を退役させます。これは同社初の退役機。なぜ4号機からなのでしょうか。これは同社、そして世界の同型式の機体のなかでもユニークな出自が関係しています。
静岡に本社を構える航空会社、FDA(フジドリームエアラインズ)から初の退役機が出現します。グリーンの塗装が施された4号機「JA04FJ(機種:エンブラエル170)」です。この機は2024年3月9日をもって、FDAでの役割を終えることになります。なぜ初号機ではなく、4号機なのでしょうか。
「世界一」の称号持つFDA機が引退へ 同社初の退役機が「4号…の画像はこちら >>退役前のチャーターイベントが行われたFDAの4号機(2024年3月3日、乗りものニュース編集部撮影)。
4号機は2010年10月に運航開始。以来同社で3万時間以上のフライトを重ねてきたといいます。また、2011年7月には長野県松本市から、飛行機としては史上初となる「松本市観光大使」として任命を受けるなどユニークな経歴をもちます。
同社では機体それぞれに異なるカラーリングを施していますが、この4号機だけは、11号機とほとんど同じ緑色をしています。これは11号機の導入を機に、チャーターフライト(貸切便)やバックアップ要員として4号機があてがわれたためです。
実は4号機は、同社が保有する機体のなかでは唯一の中古機。製造は2006年とのことです。そのため先の3機より一足早い退役となったわけです。さらに、とあるFDAのパイロットによると、この4号機は世界のエンブラエル170のなかでも、もっとも着陸回数が多かった機体だと製造メーカーから告げられたといいます。
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退役前のチャーターイベントが行われたFDAの4号機(2024年3月3日、乗りものニュース編集部撮影)。
また、もともとは他社で使用されていた機体であったことから、化粧室の床部分が板張りになっているなど、客室仕様もほかの機体と異なるほか、主翼の翼端のせり上がった機構「ウイングレット」も、ほかのFDA機より鋭角に立ち上がっているといった特徴もあるとのことです。
4号機退役に先立ちFDAでは3月3日、この機による名古屋小牧空港(県営名古屋飛行場)発着の遊覧チャーターフライトを中心とするファン向けイベントを実施しました。約60~70分の遊覧フライトののち、格納庫での機体見学会、FDA社員との記念撮影などが盛り込まれています。
なお、この機の旅客便ラストフライトは3月9日に予定されています。