<木更津強殺未遂>19歳男に懲役12年判決 自宅に来た配送員を切りつけフィギュア奪う 千葉地裁、保護処分認めず

自宅を訪れた宅配業者の配送員を刃物で切りつけ、宅配物のフィギュアを奪ったとして、強盗殺人未遂の罪に問われた木更津市、無職の男(19)の裁判員裁判の判決公判が5日、千葉地裁であり、水上周裁判長は求刑通り懲役12年の判決を言い渡した。弁護側は懲役刑ではなく少年院での保護処分が相当と主張していたが、水上裁判長は犯行の悪質性の高さなどから「刑事処分をもって臨むほかない」と退けた。
水上裁判長は判決で「少年院送致を中心とする保護処分によって、被告が更生する可能性が大きいとは言えない」と指摘。被害者を殺害してフィギュアを強奪しようとした点について「欲望を満たすために何ら落ち度のない被害者を殺すことをいとわず、犯行に及んだことは短絡的で身勝手」と述べた。
判決によると、昨年1月、自宅を訪れた配送員の50代男性から代金を払わずに宅配物を強奪するため、背中などを果物ナイフと包丁2本で突き刺すなどして全治1年の重傷を負わせ、フィギュア2点(販売価格計5万6980円)を奪った。