「ここ日本じゃないよね…」 海外で新幹線に乗った女性が、錯覚した理由とは?

ライターチーム『キジカク』で執筆活動をしている、うーかさん。
アメリカに12年、台湾に2年在住の経験があり、海外ならではの面白い話題を探すことを日課にしています。
そんなうーかさんが、実体験や友人のエピソード、クスッと笑えるユニークなグルメや驚きのカルチャーなどを紹介します!
親日国家である台湾は、ふと回りを見渡すと日本の製品であふれかえっていることに気付きます。
時には「そんなものまで日本製!?」と驚くようなものを見つけることも。
今回は筆者が思わず「あれ?ここ日本だっけ」と思ってしまった、台湾高速鉄道である通称『高鉄(ガオティエ)』について紹介します。
2年も台湾に住んでいるのに、筆者は一度も高鉄に乗ったことがありませんでした。
旧正月の休みに台湾人の友人に誘われて旅行することになり、旅行当日、初めて高鉄が出発するホームへ到着。すると、そこには日本の新幹線にそっくりの電車が停車していました。
とはいえ、鈍感な筆者は「高速電車ってどこの国も似たようなものだろう」と思いながら乗車。その瞬間、「あれ…ここ日本だっけ」と不思議な錯覚に襲われました。
なぜなら、電車の中は日本の新幹線とほぼ一緒!使用言語が中国語である以外、地図すら同じ作りなのです。
実際の車内の様子
それもそのはず、この台湾高速鉄道は日本製。東海道・山陽新幹線700系をベースに設計変更した『700T』という車両だそうです。

2007年に開通した際、日本の700系新幹線の製造をしていた、川崎重工業株式会社、株式会社日立製作所、日本車輌製造株式会社の3社が高鉄の車両製造を担いました。
実はこの台湾高速鉄道は、日本の新幹線の技術を初めて海外へ輸出した案件とのこと。
台湾の首都である台北から南にある、台湾第2の都市の高雄までをつないでいる鉄道は、台湾人にとってなくてはならない交通手段になっています。
筆者が乗った時は、ちょうど旧正月ということもあり、家族連れなど大所帯で移動している人たちが目立ちました。
旧正月は長期で帰省する人も多いようで、ペットを連れての移動をしている人たちも多かったです。
車内ではなんと、ワゴンにお菓子や飲み物を乗せての車内販売も!
その様子も、ほぼ日本と一緒。販売員がワゴンを引き、アナウンスをしながら売り歩いていました。
ワゴンでの車内販売の様子
遠く離れた台湾の地で日本の製品を身近に感じられるのは嬉しく、安心感があるものです。
ちなみに高鉄チケットの購入も専用アプリ『T-EX行動購票』を使って簡単に行うことができて、とても便利!
購入後は改札機にアプリで表示したQRコードをスキャンするだけで通過できます。
筆者のようなうっかり者でもチケットをなくすことなく管理ができるので、一石二鳥でした。
アプリで購入した高鉄のチケット
台湾へお越しの際は、高鉄に乗って、少し遠出をしてみてはいかがでしょうか。
[文/キジカク・構成/grape編集部]