異形&異端「海上スレスレを爆速飛行」する航空機、なぜそう飛ぶ? プロペラ12発!翼グネってる!

実用化したらスゴイことになりそう!
HISが、水面上を飛行する「電動シーグライダー」を開発するアメリカ・REGENT社に出資したと発表。同社のシーグライダーはその飛び方もユニークであるほか、12基備わった電動プロペラを持ち、翼が曲がった独特の形状が特徴です。既存の乗りものとは大きく異なるコンセプトを持ちます。
異形&異端「海上スレスレを爆速飛行」する航空機、なぜそう飛ぶ…の画像はこちら >>リージェントが開発を進めている「シーグライダー」(画像:REGENT)。
REGENTが開発する電動シーグライダーは、翼と水面のあいだに閉じ込められた空気のクッション「Ground Effect(地面効果)」により水上数メートルを時速180マイル(約290km/h)で飛行する地面効果翼機のひとつといいます。現在は12名乗りの「Viceroy」を開発中で、すでに600機以上のプレオーダーの契約を締結。2024年中に有人飛行テスト、数年以内に商用運航を予定しています。また、長期的に100名乗りの「Monarch」の商用運航開始を目指しているそうです。
同社のシーグライダーは完全電動で、「飛行機の高速性と、ボートの低コスト性を兼ね備えた」乗りものとのこと。推進はおもに、翼に12基備わった電動プロペラを用います。12基になったのは、冗長性確保などの理由があるとのこと。このほか、胴体(艇体)底部には、機体を持ち上げるための水中翼が取り付けられています。
また、航行モードは3つあり、海上スレスレを高速飛行をするモードのほか、船のように航行するモード、水中翼を用いた高速航行モードがあるとのことです。こうした斬新な設計や飛行モードにより、既存の一般的なボートでは実現困難だった高速移動を提供できるほか、電動の採用による環境負荷の軽減効果などが期待されています。
HISは「今回の出資を通じて、REGENT社のシーグライダー事業の実現をサポートするとともに、将来シーグライダーを活用した心躍る旅行体験の提供、持続可能な旅行の実現に貢献していきたいと考えております」とコメントしています。