トロッコ代替でキハ40形 小湊鉄道 観光急行列車に登用

小湊鉄道は、ディーゼル機関車不具合のため当面の間の運休が決まっているトロッコ列車の代替として、土休日や多客期の平日に、16日から五井-上総中野間で国鉄型気動車キハ40形を使用した観光急行列車を運転する。期間はトロッコ列車が再開するまで。随時運行している気動車を急行列車に登用し、観光需要に応える狙い。
2021年にJR東日本から同鉄道に譲渡されたキハ40形は、旧国鉄の気動車。かつては全国各地の非電化区間で見られた車両だが、老朽化により数を減らし、現在は北海道を除く東日本地域の定期列車で見られるのは同鉄道のみで、貴重な存在となっている。
今回の運転では、全席指定でボックスシートとロングシートの座席の両方を発売。トロッコ列車と同様にネットで予約する。指定席料金は600円(大人、小人、未就学児も同額)。休日は五井-上総中野、上総牛久-上総中野間をそれぞれ1往復する計4本で、平日は五井-上総中野間の1往復のみ運行する。停車駅は列車によって異なる。乗車記念に懐かしい硬券タイプの座席指定券も付く。養老渓谷-上総中野間は全席自由席となる。
途中、停車時間を多く取っている駅もあり、駅本屋が国の登録有形文化財に登録されている上総鶴舞では、停車時間に駅舎の撮影もできる。担当者は「駅弁を持ち込むなど、昭和の懐かしい雰囲気やアートフェスを楽しんでほしい」と乗車を呼びかけた。