「いつまでも『女王』でいいのか」 他団体でもミスコン見直しの動き 男性の応募も検討

[#ジェンダーともに]
ジェンダー平等に関する考え方や社会環境の変化を理由に、沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が「沖縄観光親善大使ミス沖縄」の選出事業を休止することを受け、県内の他団体や自治体でもこれまでの「ミスコン」の在り方を見直す動きが出ている。浦添市は「てだこ大使」に男性も応募できるように変更する考えで、県酒造組合は「泡盛の女王」の選考方法などを再検討する方針。観光産業の中枢にある組織が一石を投じたことで、多様性に対応した新たな観光PRの手法について議論が進みそうだ。
関連記事人気モデル山田優さんの母も務めた「ミス沖縄」 選出事業を休止 その理由とは | 沖縄タ・・・ 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は17日までに、沖縄観光のPR役を40年以上担ってきた・・・www.okinawatimes.co.jp■レディ→大使に 浦添市は2021年に市の魅力をPRする「てだこレディ」の名称を「てだこ大使」に変えた。呼び方は変更したものの、応募は今も女性に限られている。
担当者は「名称変更の際に男性も応募できるように変えたかったが、調整がうまくいかなかった。OCVBの件で、男性も応募できる方針に変えやすい風潮になった」と今後の議論に期待した。
■以前から議論あった 県酒造組合は「ミス沖縄休止」の報道があった3日前に、第37代の「泡盛の女王」の募集を始めた。新垣真一専務理事は「募集を始めたので今回は続行するが、前々からいつまでも『女王』でいいのかという議論は出ていた。性別に区分しないやり方について時間をかけて検討していきたい」と説明した。

当初から「男性女性問わず」に募集をかけていた団体もある。沖縄リゾートウェディング協会は昨年、県内でリゾ婚を広めるインフルエンサーの力を借りたいという思いからアンバサダー事業を始めた。
ただ、1回目は応募があった10人は全て女性だった。上地明彦事務局長は「ミスだと時代とは合っていない気がする。女性に限らず応募を呼びかけたい」と話した。
■性別は問わないが 一方、那覇市の観光PRを担う「那覇観光キャンペーンレディ」は募集要項で性別は問わないが、ファイナリストに最終選考で着る「ワンピース」を提供するとある。
那覇市観光協会の担当者は「コロナ後の観光を再構築するためレディの存在が必要だ」と説明。名称変更については「議論もあるが、名称は定着しているので変更までには至らない」と話した。(政経部・又吉朝香)
次ページに続く[♯ジェンダーともに]ミスコン休止の動き 識者に聞く | 沖縄タイムス紙面掲載記事・・・ 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が40年以上にわたって続けてきた「沖縄観光親善大使ミス沖縄」の選出事・・・www.okinawatimes.co.jp