田崎史郎氏「モーニングショー」で自民党「裏金事件」処分を解説「(党内は)不満だらけ。評価する声はほとんどない…党内に激しい亀裂」

テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は5日、自民党が4日に派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、関係議員ら39人の処分を決めたことを報じた。
安倍派の衆院側、参院側でトップだった塩谷立、世耕弘成両氏を離党勧告とし、同派幹部を務めた下村博文、西村康稔両氏に党員資格停止1年、高木毅氏に同6か月を科した。二階派の武田良太事務総長は党役職停止1年とした。岸田文雄首相ら執行部が処分案を党紀委員会に提示し、了承された。首相と二階派の二階俊博会長は処分対象に含まなかった。
首相は記者団に、安倍派に影響力を持つ森喜朗元首相に自ら電話で直接聞き取ったと明かし「裏金づくりへの関与は確認できなかった」と述べた。安倍派幹部の処分に関し「長年の慣行を是正することなく結果的に放置してきた幹部の責任を重く見た」と強調した。
処分対象となった議員の多くは、処分に先立ち党紀委員会に弁明書を提出した。離党勧告とされた塩谷氏は「不当に重すぎる処分を受けるのは納得できず、到底受け入れられない」と反発。処分のプロセスが不透明だとして「独裁的・専制的な党運営に断固として抗議する」と記し、安倍派議員の大量処分について「まるでスケープゴートのよう」と批判。岸田首相に対しても、岸田派の元会計責任者が略式起訴されたことに触れ「道義的・政治的責任が問われるべきだ」と指摘した。
スタジオにゲスト出演した政治ジャーナリストの田崎史郎氏は今回の処分で自民党内は「不満だらけ。評価する声はほとんどないっていう状況」と解説した。
さらに「一方で党内に激しい亀裂が走って処分した側の岸田さんと処分された側の安倍派、二階派の人たち。その人たちは『何で総理が責任を取らないんだ?』っていうんですね」とし「もうひとつは、処分した側でも茂木幹事長と森山総務会長が主導権争いを起こしてそこの部分でも亀裂が走っています」と解説した。