腹部の膨らみが「妊娠」ではなく「がん」だった女性 発覚後間もない死に哀悼の声相次ぐ

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ステージ4の腺がんが見つかり、その2ヶ月半後に亡くなった女性。早過ぎる死に、悲しみの声が上がっている。『Daily Record』『WAFB 9 News』などが伝えた。

2023年12月、スコットランドのノース・ラナークシャー州で暮らしていた女性(33)は、気分が悪くなる「つわり」のような症状に悩まされていた。他にもひどい腹痛があり、どちらも数ヶ月前から続いていたという。
女性は4子(16、15、7、3)の母親で、経験から今回の症状も妊娠によるものと思い込んでいた。しばらくして腹部が膨らみ始めたことから、妊娠検査薬で調べることに。しかし、結果は「陰性」だった。
そのため同年12月22日に、不調の原因を探るべく病院へ。女性の長姉(37)によると、検査で「深刻な状態」と診断され、すぐに手術を受けることになったという。

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手術によって右の卵巣が摘出され、大腸および小腸の一部も切除。摘出された細胞の一部は、病理検査にまわされた。女性は術後も入院していたが、今年1月8日に検査結果が出て、ステージ4の腺がんであることを告げられたという。
がんはすでに他臓器に転移しており、妊娠と思った腹部の膨らみは、悪性腫瘍により生じた腹水だったのだ。
女性は医師より「余命は半年から1年」と宣告され、治療は難しい状態だったため、その翌日には退院することに。次姉宅で緩和ケアを受けながら暮らしていたが、2月になると痛みのコントロールが難しくなり、ホスピスに移った。
そして、がん宣告から約2ヶ月半後の3月22日、女性は次姉に見守られながら息を引き取った。眠ったまま、安らかな表情で最期を迎えたという。

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女性の死後、家族らは腺がんの認識を広めたいと考え、女性の体験を公開することに。長姉は、「妹のように、いつもと違う腹痛があれば、すぐに病院で検査を受けてほしいです。妹は(妊娠したと思い込み)、がんの兆候を気に留めませんでした」「手遅れになるまで放置せずに、すぐに病院に行ってください」などと呼びかけた。
残された女性の子供たちは、次姉とそのパートナーが女性宅に移り住み、育てていくという。

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このニュースが報じられると、ネット上では「まだ若く、人生これからだった。かわいそうに」「残された家族はつらいなか、情報を公開してくれた。感謝の念に堪えない」「早すぎる死。残された子供を思うといたたまれない」などと、女性の死を悲しむ声が集まった。
また「(イギリス王室の)キャサリン妃の件もある。がん検査を受ける人が増えそう」という声もある。