地域の観光名所や名物などをキーホルダーにしてカプセル自販機で販売する「街ガチャ」がいま話題となっています。多くの人を魅了するその秘密に迫りました。
「出ました!カプセルの中には…」
出てきたのは四尺玉で有名な片貝の花火を打ち上げる筒のモニュメントのキーホルダー。
これは新潟県小千谷市に設置された「街ガチャ」の景品です。
街ガチャとは観光名所や名産品といった地域の魅力をキーホルダーにしたカプセルトイのこと。
新潟市東区では区内に多く立ち並ぶ工場をメインにした街ガチャを今年1月から設置しています。
【新潟市東区役所地域課 山田敬直 主事】
「東区のすごく魅力あるものが今回また、アクリルキーホルダーとなって登場している」
4月12日は第2弾の販売が始まり、さっそく回してみる子どもの姿も。
【子ども】
「カツ丼。(おいしそう?)うん」
【母親】
「街の名物を知る機会にはなると思う」
県内では現在、柏崎市や見附市など8カ所で街ガチャが設置されています。その中で、いち早く導入したのが小千谷市です。
【小千谷市観光協会 阿部真也さん】
「小千谷市というと祭り。片貝祭りとか小千谷まつりとか風船一揆、そういったとき街はにぎわうが、ふだんから多くの方が来ていただける街にしたいなと思って」
去年2月に設置を始めたところ、わずか2週間ほどで用意していた約1500個が完売!キーホルダーのモチーフになり、カプセル自販機も設置したクレープ店は…
【星野屋 星野洋子 社長】
「最初はそんなのでお客さんが呼べるのかなと思ったが、ものすごい人気だった」
なぜ、街ガチャは多くの人を魅了するのか…その秘密はラインナップの“マニアック”さにあります。
例えば小千谷市で有名なニシキゴイはそのままキーホルダーにするのではなく、小千谷駅前にあるニシキゴイをデザインした地下道の入り口をキーホルダーに。
【小千谷市観光協会 阿部真也さん】
「市外の人にも知ってもらう。小千谷の人はそれを持つことで、小千谷にこういうのあるよと自慢ができる」
この攻めたラインナップに市外の人は…
【長岡市民】
「地域性というか、そこでしか買えないというところがすごくほしい」
【東京から来た人】
「仏像みたいなのがあって、どこにあるのかなと思った。見たことがないので」
「知らないからこそ気になる」と、街ガチャをきっかけに小千谷市に足を運ぶ人も多く、地元で100年以上続くベーカリーでも市外からの客が増えたと言います。
【滝沢パン 滝沢直志 代表取締役】
「それをきっかけにご来店いただいて、パンを知っていただくというのは非常にいいこと。とてもいい企画だなと思う」
地域の魅力がカプセルの中にギュッと詰まった街ガチャ。回してみると新しい発見があるかもしれません。