ミニ(MINI)が作った電気自動車(EV)のコンセプトカー「コンセプト エースマン」(MINI Concept Aceman)が日本に上陸した。アジア初公開となるエースマンは、じっくり見ると面白いアイデアが満載。ミニが将来的にどんなEVを発売するのか、期待がどんどんふくらんできた。
○ミニの電動ゴーカートは期待大!
ビー・エム・ダブリューは3月2日の「ミニの日」を記念して、「MINI ELECTRIC FUTURE」というイベントを開催する。期間は3月3日から5日まで。場所は渋谷区神宮前の「The Iceberg」だ。入場は無料。会場にはエースマンが展示してある。
エースマンはクロスオーバータイプのEVだ。ボディサイズは全長4,050mm、全幅1,990mm、全高1,590mm。ビー・エム・ダブリュー社長の長谷川正敏氏さんによると、エースマンはミニの「デザインと技術革新」にスポットライトを当てた1台であり、「新しいミニの幕開けを告げる重要なモデル」だという。
ミニディビジョンの営業部長を務める山口智之さんによれば、ミニのEVが日本で発売となる時期は現時点で未定だという。エースマン展示会場を取材した手応え的には、来年には何らかの動きがありそうな雰囲気だった。
ミニのEVは日本で受けるのか。2022年にディーラーの人たちを連れてミュンヘンを訪れ、ミニのEV(欧州では3ドアハッチバックのEVを発売済み)を視察した山口さんの話だと、同行したディーラーからはミニのEVを「日本に持って行きたい!」との声が多数だったという。ただ、日本では充電設備がまだまだ十分ではないことから、ミニ製EVの導入時期が他社より遅れることについては、かえって「ベストタイミングになるかもしれません」とのことだった。
ミニがDNAとして大事に継承してきたきびきびとした乗り味はEVと「相性がばっちり」というのが山口さんの見立て。モーター駆動の俊敏な走りにより、ミニは「エレクトリック・ゴーカート」としてさらに運転の楽しいクルマになるとのことだった。
エースマンに盛り込まれたアイデアがどこまで市販車に織り込まれるのかは未知数だが、電動ゴーカートの走りと先進的な室内空間が組み合わされば、かなり面白いEVになるのは確実だ。