6年前、名古屋市南区で夫婦2人を殺害し現金を奪った罪に問われ、一度は「無期懲役」の判決を受けた後に審理を差し戻された男に対する判決公判が、3月2日午後3時に名古屋地裁で始まりました。名古屋地裁の森島聡裁判長は、通常、最初に読まれる主文を後回しにしました。極刑が予想されます。
男はステージ4末期のすい臓がんで、医師からは手術や放射線治療はできず、余命は「1年」とも告げられたといいますが、遺族は「この裁判と山田被告の病気(すい臓がん)とは全く関係ない。死刑宣告してもらいたいと思います」と裁判で意見陳述していました。
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起訴状などによりますと、名古屋市南区の山田広志被告(48)は2017年3月、南区の住宅で大島克夫さんと妻のたみ子さんの首などを刃物で刺して殺害し、現金少なくとも1200円が入った財布を奪った強盗殺人の罪に問われています。
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一審は「殺人」と「窃盗」にあたるとして「無期懲役」を言い渡しましたが、控訴審で名古屋高裁は強盗目的が認められることを前提に審理を差し戻していました。
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ことし1月に始まった差し戻し審で、検察側は改めて「強盗目的があった」として死刑を求刑。弁護側は「強盗目的はなかった」と、無期懲役の判決を求めていました。
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山田被告は去年(2022年)2月に末期のすい臓がんと診断され、余命宣告を受けています。
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被害者の遺族は「この裁判と山田被告の病気とは全く関係ない。死刑宣告してもらいたい」と法廷で述べていました。