100年以上前からあった桜はなぜ倒れた? 専門家は「支えるだけのしっかりした根がなかった」 京都だけの話ではない

4月23日午前11時45分ごろ、京都市東山区の清水寺(きよみずでら)近くにある産寧坂(さんねいざか)で、飲食店の敷地に生えていた桜の木が根本から折れて倒れ、歩いていた男性が下敷きになりました。
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(地元の人)「ガッシャーンと音を聞いて『何だ?』と思って、見に行ったらまさかこうなっているとは」男性は、遠足の引率に来ていた、三重県松阪市にある三重高校の教員(62)で、肩など4か所の骨を折って全治数か月の重傷です。
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(地元の人)「100年以上前からこの木はあった。有名な枝垂れ桜」「毎年、何十年も楽しみにし…残念です。悲しい」倒れた桜の木の直径は約40センチ、高さは約9メートルの枝垂れ桜(しだれざくら)でした。桜の季節には、清水寺を訪れる人の目を楽しませていました。倒れた桜は、観光客で賑わう産寧坂に面している店の敷地内にありました。倒れる前を見てみると、木はかなり狭い土地から伸びているように見えます。地元の人が「100年以上前からあった」という桜、倒れたのは「寿命」と関係があったのでしょうか?日本樹木医会 愛知県支部長の板倉賢一さんに聞きました。
日本樹木医会愛知県支部 板倉賢一支部長
(日本樹木医会愛知県支部 板倉賢一支部長)「倒れた木はエドヒガンという品種で、寿命が60年~80年のソメイヨシノと違って、例えば天然記念物クラスの木だった1000年か、それ以上の寿命がある木。本来あのくらいの樹齢だったら、そうそう簡単に倒れる木ではない。若造か壮年期ぐらいです」どうやら「寿命」で倒れたわけではなさそうです。では、まだ若い木がなぜ倒れることに?
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(日本樹木医会愛知県支部 板倉賢一支部長)「植わっている範囲がすごく狭いので、この部分の根が十分に発達していなかった。あるいは切られていたか、あるいは腐っていたか、そういう状況が考えられる」倒れた原因は、根っこの部分にある可能性が高いとのこと。(日本樹木医会愛知県支部 板倉賢一支部長)「もし(木が)傾いている場合、これを「倒れまい」とする根ですね。桜の場合、支える根というのは傾いているこっち(反対)側で引っ張っている。(倒れた木の根を見ると)支えるだけのしっかりした根がなかったことが一番『あれ?』っと思った」
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根が生えていた土地を管理していたのは東京都内の会社とみられ、警察は過失傷害の疑いもあるとみて管理が適切に行われていたか調べています。